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コラム

コラム:2016年大予想、高利回り市場には「地獄のハイウェイ」

[ニューヨーク 3日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 知っての通り、これが世界の終焉──。少なくとも過去7年間見てきた世界の。ただ同然のマネーが財政支出、新興国市場、リスク性金融資産に火をつけた光景は、2016年に入るとディスコのように姿を消すだろう。米連邦準備理事会(FRB)が利上げを始めたからだ。

 1月3日、ただ同然のマネーが財政支出、新興国市場、リスク性金融資産に火をつけた光景は、2016年に入るとディスコのように姿を消すだろう。NY証券取引所で昨年12撮影(2016年 ロイター/Lucas Jackson)

バランスシートの強固な国や企業にとって、この環境はもってこいで、「天国への階段」と言ってもいいほどだ。しかし過大評価された企業や放漫財政の政府、高利回り市場の行方には「地獄のハイウェイ」が待ち受けているかもしれない。

これが「ロイター・ブレーキングビューズ2016年予想」のテーマだ。過去の予想実績を見ると、ぴたりと当たった予想も多い。1年前、われわれはドイツ銀行がトップを更迭することや、不正会計が規制上の最優先課題になることを言い当てていた。しかし同時に、原油価格が1バレル=80ドルに上がるとか、企業の合併・買収(M&A)が鎮静化すると予想したのも事実。当たるかどうかはさておき、今年も簡潔にして要を得た形式で、気の利いた見方を示すのがわれわれの目標だ。

今年の予想は、ロックンロールの古典にインスパイアされた4部構成になっている。「スリル・イズ・ゴーン(スリルは去った)」、「アンティシペーション(予感)」、「はげしい雨が降る」、「無法の世界」の4部だ。第1部で、われわれは性懲りもなく米国のM&Aは峠を越えたと予想する。サウジアラビアなどの産油国が、社会を安定させるために政府系ファンドに手を付け始めるとの見通しも示している。

次期米大統領は就任と同時に、世界金融危機以来で初の景気後退と格闘することになるだろう。FRBの利上げに伴い、懐かしの金利指標が復活を遂げる。四半期ごとに決算を発表する慣行に、再考が加えられそうだ。折しも英保険会社リーガル&ジェネラルが四半期決算報告を止めると発表し、既に予想の正しさを証明している。物言う投資家が今年も吠えたて、建設機械の米キャタピラーに改革を迫るかもしれない。

多くの国と企業は、新たな金融環境がもたらす試練に対し、どれほど備えが万全かによって審判が下されるだろう。ブラジル経済はいったんさらに悪化しそうだが、危機の後は以前より体力をつけて蘇るだろう。中国はフェイスブックの利用を解禁し、米ウォルト・ディズニーは「スター・ウォーズ」関連の特許を糧に絶好調の業績を収めそうだ。一方、慎重な銀行は、英国が欧州連合(EU)を離脱する可能性を見据え、この1年間は準備を怠らないだろう。

カナダの製薬会社バリアント・ファーマシューティカルズのように、低金利と金融上の細工によって利益を水増ししてきた企業にとっては、厳しい時代が待ち受けている。米企業の利益はおしなべて、競争や市場の混乱、税制などの打撃を被りそうだ。

原油価格は1バレル=50ドル割れの世界から脱し、(今度こそ)80ドルを超えるだろう。米動画配信サービス、ネットフリックスのことを味方だと思っていた巨大メディアは、実は敵だったことを思い知らされるだろう。自信満々で金利を引き上げたFRBは、年末近くになって再び利下げを強いられるかもしれない。

われわれの予想ではこのほか、プラダやHSBC、アルゼンチン、その他のテーマを取り上げている。リオデジャネイロ五輪の最多メダル獲得国がどこになるかを知りたい向きも、一覧表をご覧いただきたい。

選曲の趣味は古いかもしれないが、それでもわれわれは、期待を裏切らないスピーディーで切れ味鋭い予想を示せたと自負している。是非ともご一読を。

*「ブレーキングビューズ2016年予想」のオンライン版は、以下のアドレスをクリックしてご覧ください。

bvpredictions.com/

*PDF版は以下のアドレスをクリックしてご覧ください。

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*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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