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コラム:中国の外貨準備高、越えた危険な一線
2017年2月8日 / 06:58 / 10ヶ月前

コラム:中国の外貨準備高、越えた危険な一線

[香港 8日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 1月末の中国外貨準備高が約6年ぶりに3兆ドルを割り込んだ。政府が資本流出を取り締まる中、減少ペースは鈍化した。しかし、象徴的な数字や目標、指数水準などに固執する国にしてみれば、憂慮すべき譲れない一線を越えたと言える。

 2月8日、中国の外貨準備高は、憂慮すべき譲れない一線を越えたと言える。写真は人民元とドル紙幣。北京で昨年1月撮影(2017年 ロイター/Jason Lee)

中国の外貨が減少し続けているのは、次なる一線を守ろうとする試みが一つの要因。つまり、1ドル=7元を超える元安にしないということだ。中国人民銀行は1月にオフショアで介入を繰り返し、今やそれが理にかなうかどうかにかかわらず、その節目を守らざるを得ない状況にある。米財務省が4月の為替報告書で中国を為替操作国に認定する可能性があるのがその背景だ。

ただ、為替操作国認定はドルに左右される部分が大きい。もし長らく続くドル高がピークに近づいているなら、中国政府も安心できる。また、月130億ドル以下の外貨減少なら恐れることもない。国際通貨基金(IMF)の指針では中国に求められる外貨準備高の最低水準は2兆6000億ドルとされ、それに迫るには4000億ドル近い余裕があるからだ。

不幸なことに、元が底値付近にあると考えるエコノミストはほとんどおらず、年内にさらに5%かそれ以上下落するとの見方もある。もし中国が市場原理に完全に委ねるとしたら、おそらく急落という結果を招くだろう。それが資本流出を加速し、米国の報復を招くことになる。中国の外貨準備高の絶対的水準はまだ問題ではないが、それがどちらに向かっているかは懸念すべきだ。

●背景となるニュース

*人民銀行が7日公表したデータによると、1月末の中国外貨準備高は12月末から123億ドル減少し、2兆9980億ドルとなった。

*1月の減少幅は12月の減少幅(410億ドル)と比べて大幅に少なく、7カ月ぶりの低水準となった。

*元の切り下げが実施された2015年8月以来、約5000億ドル減少。それでも、中国の外貨準備高はなお世界最大。元は16年に対ドルで6.6%減少し、1994年以来の下落幅となった。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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