December 27, 2017 / 6:37 AM / 7 months ago

コラム:中国の不動産税実現早まるか、習主席の個人権力集中で

[ワシントン 26日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中国の習近平国家主席は政策を立案する既存の省庁から、自身に忠実な一部のグループへ権力移管を進めている。こうした試みは財政省を弱体化させ、(日本の固定資産税に当たる)不動産税の実現を早めるかもしれない。

 12月26日、中国の習近平国家主席は政策を立案する既存の省庁から、自身に忠実な一部のグループへ権力移管を進めている。こうした試みは財政省を弱体化させ、(日本の固定資産税に当たる)不動産税の実現を早めるかもしれない。写真は各国語に翻訳された習主席の書籍。北京で1日代表撮影(2017年 ロイター)

ロイターの取材によると、中国の肖捷財政相は近く退任する見通し。後継者と目される丁学東氏は人事畑出身で、政策の立案よりも運営で評価が高く、財政省の影響力が骨抜きにされることを示唆している。

習主席は忠誠心の強い人物に権力を集中させており、そのあおりで力をそがれつつある省庁は財政省にとどまらない。全国規模の不動産税導入のように財政省が苦慮している政策を巡っては、より積極的に進められる可能性がある。

不動産への課税は延び延びになっている。地方政府が新たな税収を確保すれば、土地を売却し予算を手当てする必要性が薄れる。空き部屋の維持費用がさらに高くなることで、住宅投機欲が減退し賃料が下がるかもしれない。行政側にとっては、そのほうが楽な手段だ。

ただしこういった動きが不動産所有者の怒りを買うのは必至だ。2011年には上海市や重慶市で試験的に不動産税が導入されたが、上海では不動産の平均価格が最大15%下がったとの調査結果もある。リンカーン不動産政策研究所は、全国的に不動産税が導入されれば住宅価格が10%ほど低下すると試算。最悪の場合、幅広い景気減速につながりかねない。不動産関連の経済活動は、国内総生産(GDP)成長率の4分の1程度を占めているからだ。

だがいま好調な景気を背景に、不動産税が再び議論の対象になりつつある。財政省や各省首脳部らは必死で着地点を模索しているが、権力が移る中、事態が進展し早ければ2019年にも法案が成立する可能性がありそうだ。不動産開発業者や投資家は準備を整えておくべきだ。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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