January 28, 2018 / 1:07 AM / 22 days ago

コラム:米国のコスプレ術、賢く安く「スーパーヒーロー」に

Chris Taylor

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米カリフォルニア州バーバンクに住むマーク・チューリンさんに本名で呼びかけても、返事をしてもらえないかもしれない。

もしそうだとしたら、チューリンさんはGIジョーに、あるいは「アイアンマン」シリーズに登場するウォーマシンに、または「スター・ウォーズ/ジェダイの帰還」のバイカー・スカウトの1人になりきっているからだろう。

44歳のチューリンさんは、米国に何百万人もいる「コスプレ」愛好家の1人である。コミックやスーパーヒーローが登場する映画の熱烈なファンであり、お気に入りのキャラクターに扮(ふん)して、全米各地で開催される大きなイベントに集結する。中でも最大規模を誇るのは、同州サンディエゴで毎年開催されるコミコン・インターナショナルだ。

だが、参加するには注意が必要だ。コスプレは決して安くはないからだ。あなたのスーパーヒーローが持つ力が「底なしの銀行口座」ならお安い御用かもしれないが。

プロジェクトアナリストのチューリンさんは自分の趣味に年間1万ドル(約110万円)以上、時には1万5000ドルも使うことがあるという。「大会の参加費、それに交通費やホテル代、参加バッジやお土産、コスチューム代も。全部でそれくらいはかかるよね」

上海の調査会社チャイナ・リサーチ・アンド・インテリジェンス(CRI)の推定によると、世界中のコスプレ愛好家が2017年にコスチュームに費やした総額は178億ドル(約2兆円)。また、オンラインチケットサービスを提供する米Eventbriteが2013年のデータを分析したところ、北米で開催される大会での年間消費額は6億ドル超に達した。

「ものすごい勢いで成長している分野だ」と、コスプレの費用と意味に関する論文を執筆しているニューヨーク市の臨床心理学者で、管理職の指導も行うロビン・ローゼンバーグ氏は言う。「楽しむため、趣向を凝らすため、愛好家コミュニティーのために皆やっている」

Eventbriteによると、愛好家の59%が、コミコンのようなイベントで商品購入に100─500ドルを使っていると回答。その中には、チケット代や飲食費や駐車場代などの基本的な費用は含まれていない。また10%が1回のイベントで500ドル以上使うと回答している。

それから、コスプレ愛好家なら誰でも分かっている通り、コスチュームは凝りだしたらきりがない。ローゼンバーグ氏が研究論文「Expressions of Fandom」で指摘しているように、1着当たりのコスチューム代が100─200ドルと答えた人は30%だった。一方、200─400ドルと答えた人は24%、400ドル以上とする人は13%だった。

400ドル以上かけると答えたグループに属するロサンゼルス出身の学生ケイトリン・カガワさん(29)は最近、映画「スター・ウォーズ」シリーズに登場するパイロット、ポー・ダメロンとしてイベントに参加している。

 1月16日、米国には、コミックやスーパーヒーローが登場する映画の熱烈なファンである何百万人もの「コスプレ」愛好家がおり、お気に入りのキャラクターに扮(ふん)して、全米各地で開催される大きなイベントに集結する。ワシントンのコミコンで昨年6月撮影(2018年 ロイター/Eric Thayer)

コスプレは必ずしも高くつくわけではないが、抑えが利かなくならないよう戦略を考える必要があるだろう。

以下は、年季の入ったコスプレ愛好家からのアドバイスだ。

●ボランティア

多くの熱烈なファンは、手伝うことで大きな大会にタダで参加している。時間はとられるが、大いに節約できる。チケットが手に入れば、の話だが、サンディエゴのコミコン参加費は250ドルもする(2018年のチケットはすでに完売している)。

 1月16日、米国には、コミックやスーパーヒーローが登場する映画の熱烈なファンである何百万人もの「コスプレ」愛好家がおり、お気に入りのキャラクターに扮(ふん)して、全米各地で開催される大きなイベントに集結する。サンディエゴのコミコンで2016年7月撮影(2018年 ロイター/Mike Blake)

●器用になる

ミシンとビーダズラー(ラインストーン装着器)を用意しよう。

これはまさに、カガワさんがポー・ダメロンに変身するのにやったことだ。ヘルメットを作る特別な道具一式を手に入れ、3Dプリンターを利用し、高品質のあや織物を注文した。「それでもかなりお金がかかった」と、カガワさんはため息を漏らす。「映画で使用された実際の布地にできるだけ近いものを使おうとしているが、私個人のお金でやっていることだから。ディズニーやルーカスフィルムの資金とは比べものにならない」

●キャラクターを賢く選ぶ

予算が厳しいのであれば、スタートレックの赤い制服を着たキャラクター(戦闘で殺されやすい傾向にある不運な乗組員たち)のようなシンプルで有名なものがよいと、チューリンさんはアドバイスする。地元以外で開催される大会に出向く際、大きくて趣向を凝らしたコスチュームは事前に現地に送らねばならず、輸送費もかかるため、キャラクター選びは大切だ。

●助けを求める

コスプレ愛好家のコミュニティーは固い絆で結ばれており、とても寛大だとローゼンバーグ氏は指摘する。したがって、もしあなたのコスチュームがほつれてきたとしても、共通の趣味を持つフェイスブックグループ、あるいはインターネット掲示板の仲間が間違いなく手を貸してくれるだろう。(同氏いわく、強力瞬間接着剤やダクトテープも有効。)

同様に、他の愛好家と友達になって一緒にイベントに参加すれば、かなり節約できる。カガワさんはサンディエゴのコミコンに行くときは、たいていホテルの部屋をシェアし、数日間の滞在費を350ドル程度に抑えているという。

「やる理由は愛してるから、でなきゃ。決して安くはないのだから」とカガワさんは語った。

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