August 4, 2018 / 12:28 AM / 2 months ago

コラム:グーグル中国再参入計画の理不尽さ

[香港 2日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米大手情報技術(IT)企業アルファベット(GOOGL.O)傘下のグーグルは道義に反することはしないという信念を考え直しているのかもしれない。

 8月2日、米大手IT企業アルファベット傘下のグーグルは道義に反することはしないという信念を考え直しているのかもしれない。写真は中国の国旗とグーグルのロゴ。北京で2010年1月撮影(2018年 ロイター/Jason Lee)

情報サイトのインターセプトはこのほど、グーグルが検閲への懸念から2010年に撤退した中国の検索エンジン市場について、検閲のかかった検索エンジンで再参入する可能性があり、中国政府への実例説明を済ましたと伝えた。

中国に再参入すれば利益になることはほぼ確実で、中国政府も受け入れるだろう。グーグルの人工知能(AI)分野における専門知識を自国の産業発展に活用できる可能性があるためだ。道義の問題はさておき、利益には技術移転リスクを伴う。これは中国に進出する企業にとって長年にわたり頭痛の種となっている。米国の議員は企業が中国市場アクセスと引き換えに重要な企業秘密を渡していると懸念。グーグルが再参入することになれば、社内から反発が出てくる可能性もある。

中国政府系メディアは今のところグーグル再参入報道を否定しており、グーグルはコメントを出していない。しかし、グーグルのピチャイ最高経営責任者(CEO)はこのチャンスに興味をそそられているに違いない。中国ネット検索最大手の百度(バイドゥ)(BIDU.O)は直近の四半期売上高が約40億ドルで、その大部分はオンライン広告によるものだ。検索サービスはアペタイザー(食前酒や前菜)にすぎず、中国政府はその後、グーグルのアプリストアを非ブロック化したり、同社によるクラウドサービスの提供を容認したりする可能性もある。

もちろん、中国当局はグーグルの再参入により国内企業が淘汰される事態を容認しないだろう。中国がほしいのはグーグルの集合的な脳に対するアクセスだ。ユーラシア・グループの調査によると、グーグルは世界トップクラスのAI科学者の約半分を雇用している。

相互の関心が何であれ、中国は依然として自国の人権に関わる批判などを検閲しているほか、国内でAI大手を育成しようとしている。道義に反しようがしまいが、中国マネーを求めることは思わぬ面倒を招く可能性がある。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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