December 24, 2017 / 12:46 AM / a month ago

コラム:2018年もスキャンダルの嵐か、日本企業に変化迫る

Quentin Webb

[東京 19日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 日本株式会社は今後も投資家から変化を迫られるだろう。東芝(6502.T)を瀕死(ひんし)の状態に陥らせた戦略ミスや不正会計など、ガバナンスの問題に続いて、三菱マテリアル(5711.T)や東レ(3402.T)といった企業が、品質管理での不正を働いていたことが発覚した。

こうしたスキャンダルは、2018年も続く可能性が高い。

最近明らかとなったこれらの品質不正スキャンダルは、死者を出したタカタ(TKTDQ.PK)の欠陥エアバッグ問題ほど深刻ではない。同社は6月、経営破綻に追い込まれた。

例えば、製品データを改ざんしていた神戸製鋼(5406.T)は、12月1日時点で、顧客の9割以上に問題がないことを確認している。一方、自動車メーカーの日産(7201.T)とSUBARU(7270.T)は、無資格の従業員に完成車の検査をやらせていた。こうした不正に対する完膚なきまでの報道は、日本国民が品質にこだわりがあることの表れでもある。

とはいえ、神戸製鋼のように製品が列車や航空機、原子力発電所などで使われている場合、こうした「手抜き」を心配するのは無理からぬ話だ。こうした過失は、苦労して築いたモノづくりにおける名声を台無しにしてしまう。

また、東芝問題で再燃したお粗末なコーポレートガバナンス(企業統治)を巡る懸念とも一致する。日本企業は何年も、経営を改善し、投資家重視に転換するよう改革派やモノ言う株主からプレッシャーを受け続けてきたにもかかわらずだ。

日本企業で問題が相次いでいる要因として、過重労働や顧客への非現実的な約束がある。また、内部告発者に関して言えば、日本で「終身雇用」の文化が消えゆくなか、雇用主への忠誠心が低下していることなども要因として挙げられる。

2018年は、相次ぐ報道がさらなる告発を呼ぶ可能性がある。また、自ら不正を見つける企業も出てくるだろう。

しかし、こうした動きによって、企業行動が改善されるという明るい兆しもある。ガバナンス改革のおかげで、多くの企業の取締役会は現在、社外取締役を少なくとも2人置いている。企業文化や手続きについて、また、コンプライアンス部門が十分な影響力を保持しているか、幹部が物事を効果的に監督しているかといったことについて、彼らは厳しい質問を投げかけるべきだ。

    企業価値が毀損(きそん)されるリスクを考慮するならば、株主も企業に圧力をかけ続けるべきだろう。多少回復したとはいえ、12月7日の東芝の株価は前年比で36%下落している。一方、タカタの悪夢は、20億ドル以上の株主価値を吹き飛ばした。自動車メーカーや銀行、社債権者などが抱えた債権も総額で330億ドルに上った。

    企業は、品質管理の改善に向けて国際的な専門家に頼ることも可能だろう。より多くの品質検査を、ビューローベリタス(BVI.PA)のような専門機関に外部委託することもできる。

    また、企業のシステムと管理を見直すうえで、完全に独立した弁護士や会計士、調査員が必要だと、危機管理コンサルティング会社クロールの影山正氏は指摘する。可能な限り、簡単に操作できる手動によるデータ収集は極力廃止すべきだと同氏は付け加えた。

    信頼を回復するために、日本株式会社のやるべきことは多い。

    *筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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