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コラム

コラム:マリオ、モバイルゲーム市場で任天堂をレベルアップ

[香港 8日 ロイター BREAKINGVIEWS] - スーパーマリオは、モバイルゲームの世界において任天堂7974.Tのレベルアップを決めた。7日開かれた米アップルAAPL.Oのメディアイベントにマリオは予想外のゲスト参加。その場で、同社初となるマリオを使ったスマホゲームアプリ「スーパーマリオラン」を「iPhone」向けに、12月に配信することが発表された。

 9月7日、スーパーマリオは、モバイルゲームの世界において任天堂のレベルアップを決めた。都内の同社ショールームで2014年1月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)

任天堂が支援する「ポケモンGO」の大成功に続き、今回の発表は、同社がもはや改革に消極的ではなく、モバイルの世界で人気キャラクターを使用する心構えができていることを裏付けるものだ。

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任天堂株は8日急伸し、前日比で一時18%超高となり、取引時間中としては7月22日以来、約1カ月半ぶりの高値水準を付けた。任天堂株は13%高で取引を終え、時価総額を3.96兆円へ押し上げた。

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これは、ハンバーガーを食べたりしながら片手で遊べるフリーミアムのモバイルゲームにとっては大きな成果だ。しかし、このような任天堂の方針がまだ市場で織り込まれていなかったことは、そもそも奇妙に思える。

その原因は、同社のモバイル進出はあまりに長い時間がかかったからだ。任天堂は長い間、低コストのスマホゲームが、実入りのよい従来のゲーム端末やソフトの売り上げをむしばむのではないかと危惧していた。とはいえ、株主からの圧力に押されて、任天堂がスマホゲーム開発のためディー・エヌ・エー2432.Tと提携してから、すでに1年半が経っている。

最近では、任天堂が全面的に所有しているわけではなくても、ポケモンGOの成功例は、このような方針転換の有効性を大いに証明している。同ゲームのダウンロード数は現在までに世界中で5億件に達した。また、マリオやゼルダなど任天堂の他の人気キャラクターも、いずれポケモンの後に続くとみられていた。

とはいえ、マリオがスマホゲームに登場する確証はなかった。代わりに、任天堂はもっとマイナーなキャラクターを使うかもしれないと、一部心配する声も聞かれた。だが、テクノロジー業界最大とも言えるアップル発表イベントへの参加が、そうした懸念を払拭(ふっしょく)した。

スマホゲームを大成功させたいなら、自社の中核をなす知的財産を使用する必要があると任天堂が理解した表れだろう。「任天堂の経営陣はようやく目を覚ました」と、アナリストのペラム・スミザース氏は情報サイト「スマートカルマ」に書いている。

正確な利益押し上げ効果をはかるにはダウンロード数や価格設定によるだろうが、戦略的に見れば、任天堂がパワーアップしているのは明らかだ。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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