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コラム

コラム:M&Aブーム去り、来年は期待はずれの結果が続々か

 12月21日、M&Aの結果、以前よりも業績が悪化するケースなど、2017年は投資家を失望させる結果が続きそうだ。写真は「2017」と書かれたオーナメント。モスクワで撮影(2016年 ロイター/Maxim Shemetov)

[ニューヨーク 21日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 盛り上がっていた直近の企業の合併・買収(M&A)ブームが収束し始める中、これまでの案件の中には経営者が語った未来予想図とは異なる、期待はずれの状況が相次いで現れ始めている。M&Aの結果、以前よりも業績が悪化するケースなど、2017年は投資家を失望させる結果が続きそうだ。

トムソンロイターによると、2016年のM&A総額は3兆3000億ドルと、過去最高だった前年から18%減少した。今年の案件には、米通信大手AT&TT.Nによるメディア大手タイム・ワーナーTWX.Nの850億ドルでの買収提案や、米医薬品のアボット・ラボラトリーズABT.Nによる医療機器セント・ジュード・メディカルSTJ.Nの250億ドルでの買収といった大型案件も含まれている。

もちろん、M&Aの結果、事業の効率化が図られ、利益改善に貢献した事例もある。ただ、多くの場合、市場は経営者の言葉を都合よく解釈してしまったようだ。事例のいくつかを見てみよう。

米宝飾品シグネット・ジュエラーズSIG.Nは2014年2月、同業のザレスを140億ドルで買収するとしたが、想定されたシナジーは得られず、売上高は予想を下回った。挙句の果てにはシグネットの財務建て直しのためにプライベートエクイティ(PE)企業が登場する事態を招いた。買収が明らかになって以降、株価はS&P総合500種のパフォーマンスを下回り、買収終了後には10%下落した。

医療機器のジンマー・ホールディングス(現ジンマー・バイオメット・ホールディングスZBH.N)は、同業バイオメットを2014年に買収。ジンマー株は12%上昇したが、ライバルの同業ストライカーの上昇率はその3倍。行動に移さない方がしばしば望ましい結果をもたらすことを示す好例と言える。

食品加工大手のタイソン・フーズTSN.Nは2014年5月、食品大手ヒルシャー・ブランズを買収。しかし、同社の株主価値は買収額の77億ドルほどにも増えていない。

もちろん、今後これら3社が期待通りの結果を出す可能性はある。しかし、目算違いの大型案件がさらに列に名を連ねることも大いにあり得ることだろう。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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