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コラム

コラム:米短期金利先物の売り縮小、FRB政策転換予想か利益確定か

[オーランド(米フロリダ州) 12日 ロイター] - ヘッジファンドは足元で、米短期金利先物の売りポジションを25%ほども減らした。これをもって米連邦準備理事会(FRB)の利上げを巡るファンドの見方が転換点を迎えたと言えるのかどうかは、まだ分からない。

 ヘッジファンドは足元で、米短期金利先物の売りポジションを25%ほども減らした。2021年2月撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic)

米商品先物取引委員会(CFTC)が公表した6日までの1週間のデータで、投機筋による3カ月物SOFR(担保付翌日物調達金利)先物の売り越しは、過去最多だった前週の約106万枚から25万5583枚減って80万8229枚となった。減少幅も過去最大だ。

しかし、ここ数日の米金利先物の動きを見ると、フェデラルファンド(FF)金利のターミナルレート(利上げの最終到達点の金利水準)は約4%に上昇している。つまり依然として市場全体では、インフレ率が目標値に向けて確実に低下すると確信できるまでFRBは前倒しで利上げを続けると予想されているようだ。

投機筋の売り越し縮小が利益確定の動きなのであれば、道理にかなっている。ヘッジファンドは10週連続でSOFR先物の売り越しを大幅に積み上げ、2023年のインプライドレートはカーブ全体で85─100ベーシスポイント(bp)前後も上昇していたからだ。

しかし、これがFRBについて最終的に利上げ姿勢を緩め来年には利下げに転じる可能性があると見込み、それを先取りしようとした売りポジション縮小なのであれば、拙速かもしれない。

先週は何人ものFRB幹部が、金融引き締め継続を強調するメッセージを発した。市場の織り込みを見ると、今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で3回連続となる75bpの利上げが実施される確率は90%近い。 

パウエルFRB議長は8日、「現時点ではこれまで通りに力強く行動する必要があり、達成されるまで継続しなくてはならない」と述べた。

これを受けてSOFRのインプライドレートは急上昇。2023年3月きりのインプライドレートは先週末に4%弱と、6月以来の高水準に達した。これはトレーダーがターミナルレートと見なす金利だ。

もちろん、ヘッジファンドが見通しを完全に変えたというわけではない。CFTCの最新データでは、投機筋による2年物米国債の売り越しは32万6742枚と、前週の28万1600枚から増えていた。これは昨年4月以来で最大だ。

2年物国債利回りは9日に15年ぶりの高水準である3.5750%に達しており、これまで売り越してきたマクロ系ファンドは勝ち組となっている。

ヘッジファンド業界のデータを提供するHFRの「マクロ指数」は8月に1.6%、年初来では9.3%、それぞれ上昇した。これに対して「総合指数」は年初から4%下落している。

(筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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