February 6, 2018 / 3:46 AM / 11 days ago

コラム:米金利上昇に賭けた「過去最高の先物ショート」

Jamie McGeever

[ロンドン 5日 ロイター] - 米短期国債の利回り上昇に賭ける取引を投機筋が拡大している。米景気過熱やインフレ上昇に米連邦準備理事会(FRB)が利上げで対応するとの見方が広がっているためだ。米国債相場の展望は突然大きく変わり、米国も含め世界的に借り入れコストが上昇するとの見通しが強まった。

ほんの1カ月前までは、米10年物国債と2年物国債の利回り差は50ベーシスポイント(bp)以下まで縮小していた。FRBは2015年12月から政策金利を5回引き上げ、今年の利上げは少なくとも2回とみられていた。だが、2日に2017年の米賃金上昇率が2.9%と2009年以来の高水準だったことが発表されると、のどかな雰囲気が一変した。

商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、1月30日までの1週間でヘッジファンドなど投機筋の2年債先物に対する売り越しは32万9066枚と過去最高を記録。前週から2万7980枚増えた。

過熱への警戒感は金融市場全体に広がっている。世界の株式市場でも、過去最高値を更新した後に下落局面に転じる動きが始まっている。

パウエル新FRB議長は前任のイエレン氏と同様に緩やかな利上げ路線を支持する姿勢を示してきた。だが足元で進行する債券市場の変動が、パウエル氏の姿勢を変える可能性がある。

アトランタ地区連銀が算出するGDPナウは先週、2018年第1・四半期の国内総生産(GDP)成長率を季節調整済み年率換算で5.4%と予想。予想だけに今後大幅な修正もありえるが、そうだとしても依然衝撃的な数字である。

こうした中、投資家やトレーダーは金利の上昇を織り込みつつある。CFTCによると、10年債先物の売り越しは21万5600枚に増え、昨年3月以来の高水準となった。

10年債の利回りは2年債を上回る勢いで上昇し、利回り差は1カ月前の50bp未満から73bpに拡大、イールドカーブはスティープ化した。通常、イールドカーブのフラット化は景気減速を、スティープ化は景気拡大やインフレ上昇を警戒する市場の姿勢を映している。

金利の上昇と利回り曲線のスティープ化を受け、市場のボラティリティは高まった。ここ2週間での米国債の予想変動率(インプライドボラティリティ)の上昇幅は、過去1年超で最大となった。

ただ、米国債相場はあまりにも短い期間で大きく変動したため、今後反転するかもしれない。相場が反転するかどうかや、不安定な動きが短期間で収束するかどうかが、米国と世界市場の目先の動向を見通す上で重要な要素になりそうだ。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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