[ニューヨーク 9日 ロイター] 米大手格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は9日、米ゼネラル・モーターズ(GM)GM.Nとフォード・モーターF.N、および両社金融部門の格付けをジャンク等級内でさらに引き下げる可能性がある、と発表した。2009年に流動性問題に直面する恐れがある、としている。
アナリストのロバート・シュルツ氏は、格下げ方向で見直す理由として「世界の自動車市場の急速な悪化や資本市場の状況」を挙げた。
両社の流動性については、キャッシュバランスや利用可能な信用枠を考慮すると、少なくとも年内は適切な水準を維持するとみられるが、業界のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の悪化を受けて、2009年には深刻な流動性問題が発生しかねないとしている。
GMと、同社が49%出資する金融部門GMAC、フォード、フォード・モーター・クレジットの現在の格付けは「Bマイナス」。
市場調査会社J.D.パワー&アソシエーツは、世界の自動車市場は09年に「崩壊状態になる」可能性がある、との見方を示している。