[24日 ロイター] 米著名投資家のウォーレン・バフェット氏は24日、米経済は他の国・地域に比べて「やや健闘」しているが、世界経済には明らかに減速の兆候が見られるとの認識を示した。
ただ景気が低迷する中でも、一段の大型買収に強い意欲を見せた。CNBCとのインタビューで述べた。
バフェット氏は、景気の落ち込みは欧州よりもアジアの方が大きいと指摘。ただアジアはより高水準からの減速となっているとした。
一方、同氏が率いるバークシャー・ハザウェイBRKa.N傘下の住宅関連企業の業績は、このところ2けたの伸びを記録していると指摘。住宅市場は明らかに上向き始めたとの認識を示した。
バフェット氏はこれまで、住宅市場が改善しない限り、米経済の回復が本格化することはないとの立場を示している。
5月に開催されたバークシャーの年次会合では、200億ドルの買収交渉が決裂したことを明らかにしていた同氏だが、この日は同規模の別案件もまとまらなかったことを打ち明けた。
その上で、バークシャーの手元資金400億ドルを活用し、「よだれが出るほど」買収を手掛けたいと述べた。ただ買収先に関しては何ら詳細を明かさなかった。
また米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長については、3期目も続投することが米経済にとって最善との考えを表明した。
共和党のロムニー大統領候補は、当選した場合、議長を再指名しない意向を示しているが、バフェット氏は同意しないとし、「バーナンキ議長の続投を支持する。家族やあらゆる人々に議長を支持するよう呼びかける」と述べた。