for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

双匯国際の米スミスフィールド買収、外資農地所有規制の州法が足かせとなる可能性

[9日 ロイター] - 中国食肉大手の双匯国際が米豚肉生産大手スミスフィールド・フーズ を47億ドルで買収する計画は、アイオワなど米中西部州に数十年前からある外国資本の農地所有を規制する州法が、厄介な問題として立ちはだかる可能性がある。

この買収は安全保障リスクの面から米連邦政府の審査を受けるが、それが買収の障害になるとは予想されていない。

問題は、一部の政治家が食品の安全性を心配し、農業団体が再編に伴う小規模農家への悪影響に対する懸念を表明している点にある。彼らは買収反対に向けて、外資の農地所有規制を持ち出す可能性があるのだ。

この規制は当初、1970年代に日本の対米不動産投資の加速を受けて導入され、家畜や穀物の生産に使用する土地を外国企業や政府が所有したり、管理下に置くことを禁止している。現在は少なくとも8州(アイオワ、ネブラスカ、ミネソタ、ミズーリ、ノースダコタ、オクラホマ、サウスダコタ、ウィスコンシン)で実施されている。もし双匯国際がスミスフィールドを完全に買収すれば、スミスフィールドがこれらの州に持っている養豚場や飼料畑などが法的に問題になりかねない。

8州にあるスミスフィールドのと畜場や食肉工場は規制の対象外になりそうだが、これらの事業の一部は農場や飼料、廃棄物処理場などと一体で操業しており、こうした施設が対象となる恐れがある。

スミスフィールドは不動産所有の詳細を公表しておらず、この件でコメントも控えている。

ただある関係筋はロイターに対して、双匯国際との案件に関与している金融機関や法律専門家はこの問題を認識していて、5月29日に買収が発表されるまでいくつかの州における農地の外資所有規制をめぐる議論が行われていたと語った。

同筋によると、この規制が双匯国際の買収自体を不可能にすることはないと考えられる一方で、スミスフィールドとその子会社が双匯国際の傘下に収まった後で、どのように事業を運営するかを左右する可能性はあるという。

双匯国際が買収を発表した朝に、スミスフィールドの弁護士はアイオワ州のミラー司法長官宛てに書簡を送り、この件で注意喚起を行った。それ以降アイオワ州や他の州の当局者、法律専門家などの間では、双匯国際に買われたスミスフィールドが果たして農地の外資所有規制に該当するかどうかという問題が持ち上がっている。

アイオワ州は、食肉加工業者が家畜生産に携わることを禁止する法律があり、スミスフィールドが2000年に同州のマーフィー・ファームズを買収した際に、この法律に違反するとしてミラー司法長官が異議を唱えた経緯がある。  その後、スミスフィールドは長官と合意に達した修正条件の下で事業を展開。スミスフィールドの弁護士による先の書簡では、双匯国際に買収されても、アイオワ州と交わした合意や約束は変更しないと言明した。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up