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[台北 26日 ロイター] - 台湾の電子機器受託製造大手、鴻海精密工業 の郭台銘(テリー・ゴウ)会長は26日、今後は新たな技術の開発、知的所有権取得、電子商取引に力を入れると表明し、主要取引先である米アップル社 への依存度を低くしていくことを示唆した。
同社が昨年計上した売上高1000億ドル超のうち、60%近くがアップルとの取引によるものだったとみられる。アップルの成長が鈍化するなかで、利益率の高い事業への多角化を模索している。
会長は年次株主総会で、台湾でのエンジニアの数を5000人から1万人増やす予定であることを明らかにし、今後の活動の中心は研究開発、ソフトウエア、特許権取得だと述べた。
電子商取引については、独流通大手メトロ との中国合弁の失敗を受け、中国での小売り事業の軸足をインターネット上取引にシフトさせると述べた。
今年の売上高を15%増とする目標については、世界経済の減速や消費者の嗜好(しこう)の変化で、達成は厳しいとの認識を示した。
会長は「15%の目標達成に向け最善を尽くす。必要なら1日16時間働く」と述べた。
ただ、売上高と1株利益は、昨年の過去最高水準を上回る見通しという。
1─5月の同社の売上高は12.6%減。同会長は、売上高を毎年少なくとも15%伸ばす目標を掲げている。
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