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英民間企業相、ファイザーのアストラゼネカ買収提案で介入を示唆

[ロンドン 6日 ロイター] - 英国のケーブル民間企業・技術革新・技能相は6日、米医薬品大手ファイザー が英同業アストラゼネカ を1060億ドルで買収する提案を示していることについて、合併に関する国益審査権限を行使して介入する可能性を示唆した。

英議会はキャメロン政権に対して、もしファイザーがアストラゼネカを買収する場合は英国の雇用や知的財産権などを保護する約束を取り付けるように求める動きを強めている。

こうした中でケーブル民間企業相は議会で「政府の選択肢の1つは、国益審査権の発動を検討することだろう。これは重大な措置で軽々しくは使えないが、わたしは行使について柔軟な考えを持っている」と語った。

国益審査権は英合併法で定められ、関係閣僚に介入権限を付与しているが、それを発動できるのは主に安全保障上の問題が生じるメディア業界の合併や金融システムの安定が絡むようなケースに限定されている。

さらにケーブル民間企業相は、議会に反米主義になるのを避ける必要性を訴え、政府はファイザーとアストラゼネカの合併には中立を保つべきで、結局は両社の株主の問題だとの見方を示した。

それでも同相は、政府は必要があれば介入する権利を留保しているという明確なメッセージを送り、「保護主義的な観点からの介入は確かに排除するが、介入自体は否定しない。なぜならわれわれは利用可能なあらゆる選択肢を考慮しなければならないからだ」と強調した。

また「われわれの関心は、英国の科学、研究、製造部門の雇用と生命科学セクターにおける意思決定を確保するために何が最善かという点に向けられている」と述べた。

この問題で野党・労働党のミリバンド党首は、キャメロン首相に企業買収がもたらす影響について大規模な評価作業を実施することや、合併に対する国益審査権限の拡大を要求している。

キャメロン首相の報道官は記者団に、ファイザーとアストラゼネカの合併は株主にとっての商業的な問題であり、政府は研究や技能などの重要性について引き続き両社と話をしていくと説明した。

一方、スウェーデンのボリ財務相はフィナンシャル・タイムズ紙に対して、ファイザーが2002年のファルマシア買収の際にスウェーデンで研究開発を展開していくと表明していたのに結局は事業を縮小してコスト削減を重視する姿勢になった事例を挙げて、今回もファイザーがアストラゼネカの英国とスウェーデンにおける雇用を維持すると約束していることに懐疑的になっていると語った。

ファイザーは3年前、英国南部サンドウィッチの研究開発センターの大部分を閉鎖し2000人近くが失業したことで、議会から批判を浴びた。

また英国では以前、米クラフト・フーズ・グループ が2010年のキャドバリー買収に絡んで英国の工場を維持するとの約束を覆したことで、外資による英企業買収に対する反発が高まったこともある。

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