[ウォルフスブルク(ドイツ) 29日 ロイター] - ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW) が打ち出した「ゴルフ・ハッチバック」の国内生産体制強化。VWは、好調な需要に対処するためと説明しているが、複数の関係者が明らかにした話では、同社が導入した新たなモジュール生産体制「MQB」に問題が生じたことが原因の一つだったようだ。
MQBは急増するモデルの共通部品を増やし、コストの大幅削減を図るもので、新興国需要が鈍る中、VWは期待を掛けている。
ところが、一部の組み立てラインで、こうした試みはやっかいな課題であることが判明。生産の遅れや残業の増加を招いているという。
ある従業員は「自ら招いた多くのトラブルに対処している。残業は通常業務となった観がある。一部は全く余計なものだ」と自嘲気味に話した。
VWは2018年までに世界首位に立つ目標を掲げている。生産ペースを加速し、コストを下げつつ、これまで例のない幅広いモデルを製造できる体制を目指しており、MQBはその核心に位置付けられている。
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