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UPDATE4: ソニー<6758.T>、中核3事業の計画を修正 スマホ強化・ゲームは引き下げ 

*事業ポートフォリオ見直しについてのコメントを追加します。

[東京 22日 ロイター] ソニー6758.Tは22日の経営方針説明会で、中核とするモバイル、イメージング、ゲームの3事業の2014年度の業績計画見直しを発表した。スマートフォンとタブレット端末の販売を従来より上方修正した一方で、ゲームとデジタルカメラの計画を下方修正した。ソニー全体と、エレクトロニクス事業全体の計画は据え置いた。

 記者会見した平井一夫社長は、2012年度にエレクトロニクス事業の赤字が解消できなかったことを受けて「私の課題として残った」と強調し、今期黒字化を目指す方針を改めて示した。エレクトロニクス事業については、スマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット端末などのモバイル、デジタルカメラやセンサー、放送・業務用機器などのイメージング、「プレイステーション(PS)」事業のゲームの3つを引き続き中核事業と位置づける方針を示した。

 この3事業で14年度のエレクトロニクス事業の売上高の約65%、営業利益の約80%を創出するとした。これまでの計画では、3事業で売上高の70%、営業利益の85%の貢献になると試算していたが、パソコンを中核事業から外したことと、ゲーム事業の見通しを下方修正したことで調整した。

 <スマホとタブレットは計画を上方修正>

 前期に赤字に陥っていたモバイル事業は13年度の黒字化を課題にする。14年度の売上高は1兆5000億円と、昨年発表した従来計画1兆8000億円から引き下げたが、大きな要因はパソコンの売り上げを外したためで、スマホとタブレット端末の計画は従来より上方修正したという。今期の黒字化を達成したうえで、来期の営業利益率は4%を計画する。

 イメージング事業は14年度に売上高1兆3000億円と、従来の1兆5000億円から減額した。コンパクトデジタルカメラの市場縮小を織り込んだためで、イメージセンサーの事業は引き続き好調を維持するとみているという。同事業の営業利益率は昨年4月の段階では「2ケタ」との表記にとどまっていたが、今回は「10%以上」との表現に改めた。

 <ゲーム事業、Vita厳しく>

 一方で、ゲーム事業の収益環境は厳しい。14年度の売上高は従来計画の1兆円のまま据え置いたが、営業利益率は従来の8%から2%に引き下げた。下方修正したのは、12年度を立ち上げ期と位置付けていた携帯型ゲーム機「プレイステーションVita(PSヴィータ)」の販売が予想を下回ったことが大きい。今年2月には値下げに追い込まれている。さらに、今年の年末に据え置き型ゲーム機「プレイステーション4」を新たに発売するための立ち上げ費用を織り込んだ。

 スマホやタブレット端末が普及する中でゲーム専用機の市場は厳しくなっている。ただ、平井社長は「ゲーム機は演算能力や描写能力やデバイス連携などでこれからも市場が大きくなっていく」と強調。PS4を軸に事業拡大を図り、15年度以降に一段の成長を目指すという。

 <ポートフォリオ見直し、さらに進める>

 前期に696億円の赤字を計上した液晶テレビ事業は今期、販売台数の増加などで黒字化を目指す。前期は、韓国サムスン電子005930.KSとの合弁解消効果などコスト削減策が中心だったが、今期は4k対応など商品販売を主軸に置く。

 14年度のエレクトロニクス事業全体の計画も、売上高6兆円、営業利益率5%のまま変更しなかった。平井社長は「スマホ事業が想定よりも堅調で、逆にゲームはもう少し投資をしなければいけないが、液晶テレビの黒字化を含めて、トータルで変更する必要はないという判断に至った」と述べた。ソニー全体の14年度計画は、連結売上高8兆5000億円、営業利益率5%以上を目指すとした従来計画を据え置いた。

 ドイツ証券の中根康夫アナリストは「前期の経営方針を見直して、スマホとタブレットの改善、ゲームとデジタルカメラの厳しさが織り込まれたが、販売台数など数字的な前提が示されず、具体性に欠けていた。為替は昨年より相当に円安になっているが、それがどう織り込まれたか説明がなく、分析や評価する材料として不十分だった」と厳しくみていた。

 前期は米ゲーム会社を買収したほか、ソネットエンタテインメントを完全子会社化、オリンパス7733.Tに出資した一方、シャープ6753.Tとの液晶合弁を解消、化学事業を売却するなど、事業の入れ替えを積極的に進めた。平井社長は「ポートフォリオ見直しは7―8合目まで来た。今期はさらに進める」と述べた。

 <米ファンドの提案は取締役会で議論>

 ソニーは今月14日、株主である米投資ファンドのサード・ポイント(ニューヨーク市)から、映画や音楽などエンターテインメント事業の一部を上場することなどを盛り込んだ経営改革案を受け取った。平井社長は、すでに取締役会に報告していることを明かし、取締役会で十分に議論して回答したいとの考えを示した。

 ソニーは14日「エンターテインメント事業の売却の予定はない」とのコメントを発表したが、平井社長は「サードポイントの提案は、事業を切り離すことではなく、エンターテインメント事業の15―20%の株式のIPOだと理解している」と指摘。その上で、「株主からの大事な提案なので、プラス思考の対話ができることを期待している」と述べた。

 (ロイターニュース 村井令二、白木真紀;編集 久保信博)

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