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UPDATE2: 武田<4502.T>は10年3月期見通しを据え置き、5月には特許切れ対策含む中計を発表へ

 [東京 3日 ロイター] 武田薬品工業4502.Tは3日、2010年3月期の連結業績予想を据え置くと発表した。営業利益予想は前年比28.9%増の3950億円で、トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト18人の予測平均値4070億円を2.9%下回っている。前期に計上していた買収に伴う研究開発費の一括計上がなくなったため、大幅増益となるが、こうした特殊要因を除くと、実質的には減益と言える。円高傾向や米国での特許切れが、海外事業の収益の押し下げ要因となっている。

 同社は現在、2011年3月期を最終年度とする中期計画の途中にあるが、事業環境が大きく変化しているため、1年前倒しして2011年3月期をスタートとする中計を策定することを明らかにした。2011年1月には米国で糖尿病治療薬「アクトス」の特許切れが控えており、特許切れ対策も含め、遅くとも5月の決算発表時には新中計を発表したいとしている。

 <特許切れ「プレバシド」は、今期30%減へ>

 2009年4―12月の連結営業利益は前年同期比48.5%増の3562億円になった。通期予想に対する進ちょく率は90.1%。前年同期の通期実績に対する割合は78.2%だった。

 前期は、ミレニアム・ファーマシューティカルズ社の買収とTAPファーマシューティカル・プロダクツ社の完全子会社化を実施。これにより、一括計上が必要な仕掛かり中の研究開発費(インプロセスR&D)1635億円などを計上したことから、大幅減益となっていた。こうした要因が消えることから今期は大幅増益となったが、これらを除くと実質的には9.9%の減益となっている。

 売上高は、1兆1279億円(前年同期比6.2%減)。多発性骨髄腫治療剤「ベルケイド」などの伸長に加え、TAP社やミレニアム社が連結業績にフルに寄与するなどのプラス要因があったものの、為替円高による608億円のマイナスの影響を吸収できなかった。また、昨年11月に米国で消化性潰瘍(かいよう)治療薬「プレバシド(ランソプラゾール)」の特許が切れたことも大きく影響した。「プレバシドは、今期30%減を見込んでいる」(高原宏・経理部長)という。

 2010年3月期の連結営業利益予想は前年比28.9%増の3950億円で据え置いた。トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト18人の予測平均値4070億円を2.9%下回っている。

 年間平均の想定為替レートは、1ドル=93円、1ユーロ=132円と見込んでいる。通期では、為替円高による売上高への影響は580億円のマイナス要因とみている。

 <手元資金は戦略的投資が最優先>

 同社は、昨年12月末で約8000億円の手元資金を有している。資金の使途について高原部長は「パイプライン強化や海外事業基盤強化のための戦略的投資が第一優先。次は安定配当」と述べた。その上で、手元資金として5000億円は残しておくという従来からの考え方を繰り返し、「5000億円を超える部分は、自社株買いなどの株主還元を考える」とした。

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 (ロイター日本語ニュース 清水 律子記者)

 ※(ritsuko.shimizu@thomsonreuters.com; 03-6441-1824; ロイターメッセージング:ritsuko.shimizu.reuters.com@reuters.net)

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