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米アラスカ州の石油開発計画、環境団体が政府承認の撤回求め提訴

 3月14日、米石油大手コノコフィリップスが米アラスカ州で計画している石油・ガス開発プロジェクト「ウィロー」を米内務省が承認したことを巡り、6つの環境団体が14日、承認の撤回を求める訴訟を起こした。写真はニューヨークで昨年4月撮影(2023年 ロイター/Brendan McDermid)

[ワシントン 14日 ロイター] - 米石油大手コノコフィリップスが米アラスカ州で計画している石油・ガス開発プロジェクト「ウィロー」を米内務省が承認したことを巡り、6つの環境団体が14日、承認の撤回を求める訴訟を起こした。生態系が破壊されやすい地域でのさらなる開発につながる恐れがあると訴えた。

環境団体は、同プロジェクトが北極圏の地域社会、住民の健康、野生生物にもたらす悪影響を内務省は認識しながらも軽減せずに承認したと指摘。内務省は同プロジェクトの累積的な影響を考慮しなかった上、国家環境政策法(NEPA)に基づく審査で新たな気候変動に関する指針を実質的に無視したと説明した。

原告は「トラスティーズ・フォー・アラスカ」、「アラスカ・ウィルダネス・リーグ」、「シエラ・クラブ」、「ウィルダネス・ソサイエティ」などの環境団体。

ウィローの反対派は、同プロジェクトがバイデン大統領の気候変動対策およびクリーンエネルギーへの移行の取り組みに逆行すると主張している。

内務省は13日、ウィローの計画に盛り込まれた掘削サイト3カ所を承認した。コノコフィリップスは最大5カ所の掘削サイトのほか、道路や橋梁、パイプラインなどの建設を求めていたが、同省は先月、温室効果ガスの排出を巡る懸念を表明。規模を縮小する形での承認となった。同省は規模の縮小によってシロクマなど野生生物への影響を軽減できるとしている。

内務省は訴訟に関するコメント要請に返答していない。コノコフィリップスは、米当局が徹底的な審査を実施して法的要件が全て満たされたとの見方を示した。

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