August 20, 2018 / 1:47 AM / a month ago

ロイター企業調査:広がらぬ外国人雇用、単純労働は6割超が消極的

[東京 20日 ロイター] - 8月ロイター企業調査によると、人手不足が深刻化するなか、外国人労働者を受け入れている企業の割合は昨年3月からそれほど拡大していない。機械化が進み単純労働がなくなりつつあるほか、企業側はより高度な人材を求める傾向にある。単純労働者としての受け入れは、教育、生活支援などのコストや時間がかかる一方で、一時的な戦力にしかならず、消極的な企業が6割超を占めた。

 8月20日、8月ロイター企業調査によると、人手不足が深刻化するなか、外国人労働者を受け入れている企業の割合は昨年3月からそれほど拡大していない。写真は群馬県内で2015年4月撮影(2018年 ロイターYuya Shino)

この調査は、8月1日から14日にかけて実施。資本金10億円以上の中堅・大企業483社に調査票を送付。回答社数は250社程度。

<期限つき単純労働者の需要少なく、定住移民受け入れは賛成6割>

政府は、人手不足が深刻化している状況を受け、新たな在留資格を創設する方針を打ち出した。従来の技能実習生とは別扱いで、必要とする技能水準を各業種に委ね、日本語能力も日常会話程度でよしとする。事実上、単純労働者の受け入れに道を開くものとも言える。

こうした労働者の受け入れに積極的なのは「食品」や「輸送用機器」、「サービス」で、これらの業種では6─7割が前向きと回答した。日本の人口動態を反映して「日本人が集まらない」(輸送用機器)、「単純労働については恒常的な人手不足が予想される」(サービス)といった事情がうかがえる。

一方、それ以外の業種では、受け入れに消極的な企業が6割を超え、受け入れに前向きな企業は38%とどまった。

「単純労働をなくすため、機械化を推進している」(化学)、「基本的に単純労働は不要」(建設)といった声が多い。「不足しているのは技術担当」(電機)、「外国人採用はグローバル化が目的であり、単純労働者の必要性からはではない」(卸売)など、より高度な人材にニーズがある様子がうかがえる。

さらに「受け入れ時の教育など日本人以上のコストを要する」(運輸)、「処遇など体制整備に時間がかかる」(繊維)など、企業の負担は大きい。制度上、在留期間が限定されていることも「コストに対し期間限定となるデメリットが大きい」(精密機械)という制約になっている。

このため、外国人労働者を雇用している企業の割合は、昨年3月調査と比べ、製造業では61%から63%に、非製造業でも43%から49%に増えるにとどまった。全体でも57%と昨年3月から大きな変化は見られていない。

むしろ期限なく家族帯同で日本に長期間住む「移民」の受け入れには6割が賛成しており、職場に定着するなら教育や支援のコストも回収可能との見方があるとみられる。

<非製造業は、外国人への処遇・支援に消極的>

政府が新たな在留資格の創設に際し、求めている住宅確保や日本語学習の支援について、製造業では過半数が前向きなのに対し、非製造業は消極的との回答が過半数を占めている。住宅確保では製造業では61%が対応に前向きだが、非製造業では49%にとどまる。日本語学習も製造業は51%が支援に前向きだが、非製造業は38%にとどまる。

さらに報酬を日本人と同等以上とすることには、製造業、非製造業ともに6割以上が消極的だった。

中川泉 取材協力 梶本哲史 編集:石田仁志 

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below