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情報BOX:新型コロナウイルスワクチン、開発競争の最新状況

[11日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)は11日、米製薬大手ファイザーと独医薬品ベンチャーのビオンテックが開発した新型コロナウイルスワクチンの緊急使用を許可し、いよいよ米国で初めてのワクチン接種が始まる。

12月11日、米食品医薬品局(FDA)は、米製薬大手ファイザーと独医薬品ベンチャーのビオンテックが開発した新型コロナウイルスワクチンの緊急使用を許可し、いよいよ米国で初めてのワクチン接種が始まる。写真は8日、英コベントリーの病院で、ファイザーとビオンテックが開発したワクチンを手にする看護師。代表撮影(2020年 ロイター)

現段階で新型コロナウイルスワクチンの開発競争がどのような状況になっているのかを以下にまとめた。

<どこが先行しているのか>

開発競争の先頭を走っているのは、ファイザーとビオンテックだ。両社は11月18日、世界に先駆けて後期臨床試験の完全なデータを公表し、今月3日にはまず英政府が緊急使用を認めた。その後9日にカナダ、11日に米国で承認された。

欧州医薬品庁(EMA)も29日までに使用許可に向けた審査を終える予定で、インドは審査を急いでいるところだ。

<2番手は>

米製薬会社モデルナが後続組から頭一つ抜け出して、ファイザー・ビオンテック連合を追っている。11月30日に後期臨床試験のデータを全面的に公表し、94.1%の有効性を示した。FDAの専門家諮問委員会は今月17日に、EMAは来年1月12日までに緊急使用の是非を検討する。

<他の有力組は>

英製薬大手アストラゼネカはオックスフォード大学と共同開発しているワクチンについて、11月23日に後期試験の暫定データを公表し、現在英政府に使用許可を申請中。暫定データでは、平均的な有効性は70%だった一方、1回目にフル容量の半分、2回目にフル容量を接種した被験者群の有効性は90%に達した。

当局がこうしたデータをどうみなすかは不透明だ。インド政府は審査を加速しているが、より多くのデータも要求している。アストラゼネカはEMAとも協議に入っている。

米日用品・医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は年内もしくは来年初めに臨床試験データの公表を予定し、効果が確認できれば来年2月中にFDAへ使用許可を申請する予定。J&Jは今月9日、被験者を6万人から4万人に絞り込んでおり、より早く結果をまとめられる可能性がある。

米バイオ医薬品のノババックスは英国で後期臨床試験を実施中で、来年第1・四半期にデータを公表する方針。年内に米国でも後期試験を開始する。

だが仏製薬大手サノフィと英製薬大手グラクソ・スミスクラインは、ワクチン開発競争で後退を強いられた。今月11日、それぞれの試験でより高齢の被験者の免疫反応が不十分だったと明らかにしたためで、来年2月に新たな試験を始めるという。

<ワクチン効果の期待度は>

世界保健機関(WHO)は、理想的には最低でも70%の有効性を確保してほしいと表明している。FDAが定める有効性の最低ラインは50%。つまり臨床試験で、プラセボ(偽薬)投与の被験者における感染ケースが、ワクチン接種被験者の2倍に達していることが条件となる。EMAはより低い有効性も受け入れる可能性がある。

<ロシアと中国の状況>

ファイザー・ビオンテック連合のワクチンは後期試験のデータ公表を踏まえて接種される運びになったが、ロシアと中国はそれぞれ、まだ後期試験途中の段階にあるワクチンを国民に接種している。

ロシアは11月24日、自国製ワクチン「スプートニクV」が後期試験の暫定データで91.4%の有効性を得られたと発表。しかし既に8月から接種を開始しており、これまでに10万人が接種を受けた。

中国は7月、医療従事者や重症化リスクの高い人など向けにワクチンを緊急使用するプログラムを立ち上げ、11月半ば時点で少なくとも3種類のワクチンを約100万人に接種した。このうち2種類は中国医薬集団(シノファーム)傘下の中国生物技術(CNBG)が、1種類は中国科興控股生物技術(シノバック)が開発した。

シノバックは11月18日、同社製ワクチン「コロナバック」は中期試験で素早い免疫反応をもたらしたことが分かり、後期試験の暫定データも年内に判明する可能性があると述べた。

ブラジル・サンパウロ州のブタンタン研究所は、来年1月25日に同州でコロナバック接種を開始するのを前に、1日当たり100万回分のワクチンの容器充填とラベル貼りを目指している。

またアラブ首長国連邦(UAE)は今月9日、同国内で実施した後期試験でCNBGのワクチンの1つが86%の有効性を示す暫定結果が出たと明らかにした。

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