Reuters logo
物価1%上昇なら長期金利ゼロ%維持難しい=佐藤日銀委員
2017年3月1日 / 07:38 / 9ヶ月前

物価1%上昇なら長期金利ゼロ%維持難しい=佐藤日銀委員

[徳島市 1日 ロイター] - 日銀の佐藤健裕審議委員は1日午後徳島市内で会見し、消費者物価指数(CPI)の上昇率が年末には1%程度まで上昇する可能性があると述べ、その場合、長期金利を現行のゼロ%程度に維持するのは難しいと指摘した。市場動向に催促される形での利上げが望ましいとしている。一方、短期国債の買い入れや保有残高は減らすべきだが、長期国債の残高圧縮までの道のりは遠いとの見解も示した。

 3月1日、日銀の佐藤健裕審議委員(写真左)は午後徳島市内で会見し、消費者物価指数(CPI)の上昇率が年末には1%程度まで上昇する可能性があると述べ、その場合、長期金利を現行のゼロ%程度に維持するのは難しいと指摘した。都内で2012年7月撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)

<長期金利目標の引き上げ、市場に催促される形で>

佐藤委員は「経済・物価情勢次第だが、CPIが1%前後の状況で日銀が長期金利をゼロ%に置き続けるのはかなり難しくなっている局面の可能性がある」と指摘。その上で長期金利目標の引き上げは「ある程度市場に催促される形が望ましい」とした。

短期国債については、「市場への影響を見極めつつ残高を圧縮していくのが望ましい」としつつ、長期国債については「2%の物価目標まで遠いなかで、(満期の来た国債の)再投資を減らしたり、売却するなど、残高を減らす状況まで相当距離がある」と述べた。

中央銀行の責務である「物価の安定の本来の意味を考えると、2%との表面的な数字に固執するのは適当でない」とも述べ、柔軟な政策運営の重要性を改めて強調した。

今年7月に任期を迎える佐藤氏はマイナス金利導入など執行部の政策運営に相次いで反対票を投じてきたが、「緩和的な金融環境によるデフレ脱却への取り組みは支持してきた」と強調。2014年10月の量的緩和拡大に反対したのは「政策の持続性を懸念したため」と説明した。

日銀は昨年末以降、金利急上昇局面で、無制限に当該年限の国債を買い入れる「指し値オペ」を実行してきたが、佐藤氏は同オペは「金融機関が保有国債を投売りしないといけない局面に限るべき」との見方を示した。

<金利目標「狭いレンジの想定は不要」>

債券市場では日銀がどの程度までの金利上昇を許容するのか様々な思惑があるが、「世間で言われているような狭いレンジ想定は不要」と指摘。「長期金利は微調整になじまない。ある程度の振れはおうように構える必要がある」と理解を求めた。

日銀は2月28日、従来は明確に示してこなかった国債買い入れ日を始めて公表した。市場の期待した日に日銀が国債買い入れを実施せず、市場が動揺したことなどに配慮した格好。佐藤委員は「不確実性が減る」と評価した。

竹本能文

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below