[20日 ロイター] - 米金融取引業規制機構(FINRA)は20日、潜在的な利益相反など、投資家を保護する複数の法規に違反したとして、スイス金融大手クレディ・スイス・グループの子会社に900万ドルの罰金を科した。
FINRAによると、クレディ・スイスは2006年から17年の間に、潜在的な利益相反に関する不正確な情報開示を含む2万件以上の調査リポートを発行。約6400件のリポートでは、企業が過去1年間に顧客になっていたことや、向こう3カ月以内にクレディ・スイスに投資銀行業務を依頼する予定であることなど、必要な開示が省略されていたという。
顧客のために保有している数十億ドルの信用取引証券の保有・管理における不行き届きや、顧客のための特別な準備として保有する必要のある現金や証券の額を正確に計算していないといった問題もあった。
決済業務を手掛ける子会社クレディ・スイス・セキュリティーズ(USA)は、不正行為を認めたり否定したりしていない。
クレディ・スイスは、FINRAに協力し、和解を歓迎すると表明。「主にクレディ・スイスのシステムにおける規範的な問題に関する」根本的な問題に対処したと説明した。
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