[チューリヒ 2日 ロイター] - 格付け会社S&Pグローバル・レーティングは、スイスの金融大手クレディ・スイス・グループの長期格付けを1段階引き下げ、ジャンク級(投機的)の1段階手前の「BBBマイナス」とした。一連の不祥事や損失を受けて先週発表した再建計画に「重大な実行リスク」があるためとした。
S&Pは1日付のノートで、再建計画は以前より断固としたもので、同グループの簡素化や安定化、リスク低減につながる可能性があるとの見方を示した。
だが「複数年にわたる計画の複雑さや困難な経済・市場環境を踏まえると重大な実行リスクがあり、非中核資産圧縮の速度とコストに悪影響をもたらす可能性がある」とも指摘した。
ムーディーズはクレディ・スイス・グループの主要事業部門であるクレディ・スイスの一部格付けを引き下げたが、グループ全体の格付けは据え置いた。
流動性の悪化や再建計画に関連したリスクなどを理由に、見通しはネガティブに据え置いた。
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