[22日 ロイター] - 豪ニューサウスウェールズ(NSW)州当局は、豪クラウン・リゾーツがシドニーで運営するリゾート施設について、カジノ開業を認める決定を下した。同社に関する資金洗浄(マネーロンダリング)疑惑で約1年半前にカジノ運営免許が停止となり、カジノを除いた営業を続けていた。
クラウンに対しては同州を含め豪3州の規制当局が調査を実施し、カジノ運営免許の保有は不適切との判断を示していた。一連の不祥事を受けて苦境に陥った同社は、米プライベートエクイティ(PE)大手ブラックストーンによる89億豪ドルの買収提案を受け入れた。24日にブラックストーンの傘下に入る。
NSW州独立酒類・ゲーミング局のフィリップ・クローフォード局長は、クラウンによるカジノ事業モデルの再建は企業統治や資金洗浄対策、企業文化に抜本的変革をもたらしたと指摘。取締役会と経営陣の全面刷新で「クラウンは大きな進歩を遂げた」と評価した。
最長2年間は条件付きのカジノ運営免許になると述べた。
ビクトリア、西オーストラリアの両州で同社は当局が調査に入る前からカジノを運営していたため、当局は2年間の政府監督を条件にカジノ営業の継続を認めている。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」