Reuters logo
ブログ:ネット知ったキューバ市民、WiFiが繋ぐ家族
2017年10月27日 / 06:14 / 25日後

ブログ:ネット知ったキューバ市民、WiFiが繋ぐ家族

[ハバナ 23日 ロイター] - カリブ特有の酷暑が和らぐ夕暮れ時には、海外に住む大事な人とビデオチャットする家族連れや、ソーシャルメディアをチェックする人々で、キューバ中の公園が一杯になる。

10月23日、カリブ特有の酷暑が和らぐ夕暮れ時には、海外に住む大事な人とビデオチャットする家族連れや、ソーシャルメディアをチェックする人々で、キューバ中の公園が一杯になる。写真は8月、ハバナでカーニバルの前にインターネットを利用するダンサー(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

スマートホンやタブレットの光に照らされて、生き生きとした顔が浮かび上がる。

(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

2年前公共スペースに導入された無線LAN「WiFi(ワイファイ)」のホットスポットは、それまでほとんどインターネットのアクセスがなかったこの共産主義の島国を一変させた。昨年は人口約1100万人のほぼ半数が、最低1回はネットに接続した。

今では、より安くて速いネット接続への関心がキューバ市民の間で高まっている。

マリベル・ソーサさん(左)と娘のクラウディア・エスピノサさん(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

マリベル・ソーサさん(左)と娘のクラウディア・エスピノサさん(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

「多くのことが変わった」。娘と一緒にハバナの公園にいたマリベル・ソーサさん(54)はそう語る。彼女たちは、スクリーンに向かって笑いながら、大きなジェスチャーを交えつつ、1時間立ちっぱなしで米国の家族とビデオチャットしていた。

1980年代に米フロリダ州に移住した兄弟とほんの数分話すために、以前は夜通し公衆電話に並ばなければならなかったという。

(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

インターネット接続は、まだ比較的高額なため、キューバ市民は離れて住む親類や友人との近況報告によく利用している。価格が安くなってきたとはいえ、接続料金は1時間1.5ドル(約170円)で、平均月収30ドルの5%に相当する。

「もっといろいろ変わってもいいと思う。自宅でもネットに接続できればいいのに」と、ソーサさんは言う。

(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

一般住宅からのブロードバンド接続には政府の認可が必要で、対象となるのは学者やジャーナリストなど一部の職種に限られているため、導入軒数はほんのわずかにとどまっている。

市場を独占する国営電話会社は、キューバ全土での接続を実現すると約束しており、昨年末には試験的にハバナの住宅数百件を接続。9月には、2017年末までに全土に試験サービスを拡大すると発表した。

(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

こうした接続サービス拡大の約束はこれまで果たされなかったため、キューバ市民の期待はそれほど高くない。また、月額使用料は最も安くて15ドルで、高すぎると感じる市民も多い。

キューバ政府は、ネットワークインフラ整備の遅れはコスト高が理由で、米国による経済制裁にも一部原因があると説明する。ただ、政府がコントロールを失うことを恐れている、との批判的な見方もある。

余裕のある市民は、インターネットカフェや、432カ所ある屋外のホットスポットに向かう。アリや蚊、悪天候をものともしない。

(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

彼らはそこで、笑い、泣き、叫び、そしてささやく。WiFi接続に必要なプリペイドカードの売人が、その間を行き来する。メッセージや電話の着信音で、あたりはにぎやかだ。

「ここにはプライバシーなんか全くない」。そう話すのは、英国にいる恋人とビデオチャットしていたツアーガイドのダニエル・ヘルナンデスさん(26)だ。

ダニエル・ヘルナンデスさん(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

ダニエル・ヘルナンデスさん(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

「何かデリケートなことを話さないといけないときは、自分の車の中に閉じこもって、静かな声で話すようにしている」

接続状態が良好なのは、ほんの一部のスポットに限られることが多い。また同時に接続している人が少ない時ほど良好だと、彼は言う。それ以外の時は、ビデオチャットの途中でよく画像がフリーズするという。

ヘルナンデスさんは、ニュース検索にもネットを利用していると話す。キューバでは、新聞やテレビ、ラジオなどは政府が独占運営している。

レネ・アルメイダさん(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

レネ・アルメイダさん(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

数メートル離れた場所では、レネ・アルメイダさん(62)が、自分のタクシーの中でメールをチェックしていた。子ども2人が移住した米国との通信がこれまでにないほど良くなり、ラッキーだと感じているという。キューバ政府が、初めて国民の携帯電話所持を認めたのは、ほんの2008年のことだ。

アルメイダさんも、プライバシーのなさやコストを不満に感じている。

「ないよりはましだ。でも改善されるべきだ。いずれそうなるだろう」

(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

(2017年 ロイター/Alexandre Meneghini)

(撮影:Alexandre Meneghini, 文責:Sarah Marsh)

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below