December 26, 2018 / 6:08 PM / a month ago

インタビュー:再生エネや農業参画で伝統的証券業を補完=中田・大和証券G社長

[東京 27日 ロイター] - 大和証券グループ本社(8601.T)の中田誠司社長はロイターとのインタビューで、「ハイブリッド型証券グループ」というビジネスモデルを掲げ、再生エネルギー事業への投資や農業への参入を通じて、伝統的な証券ビジネスを補完し、収益を上げていく考えを示した。

12月26日、大和証券グループ本社の中田誠司社長はロイターとのインタビューで、「ハイブリッド型証券グループ」というビジネスモデルを掲げ、再生エネルギー事業への投資や農業への参入を通じて、伝統的な証券ビジネスを補完し、収益を上げていく考えを示した。写真は2017年5月、東京本社のロゴの前に立つ中田社長(2018年 ロイター/Toru Hanai)

大和は今年度、事業領域を拡大するために再生エネルギーの投資会社や、農業を手掛ける子会社を相次いで設立した。中田社長は「伝統的な証券ビジネスとのシナジーを効かせて、全体としての収益を上げていく」と語った。

また、欧州や米州のM&A(合併・買収)子会社のネットワークや陣容を拡大し、中堅規模のM&Aビジネスを強化していく考えを示した。

インタビューは19日に実施した。主なやり取りは次の通り。

――「ハイブリッド型証券グループ」を掲げ、エネルギー・インフラや農業などの子会社を設立した。

「伝統的な証券ビジネスの周辺に、少し異なるビジネスをたくさん立ち上げ、シナジーを効かせながら全体としての収益を上げていくのがハイブリッドだ。これまでもREIT(不動産投資信託)や大和ネクスト銀行などで手掛けてきた。(新たに設立した)大和エナジー・インフラはとりあえず1000億円の枠でやっているが、2000億円、3000億円に増やすことで1つの収益の柱になると思う。再生可能エネルギーは永遠に続くテーマだ」

「農業も時間はかかると思うが、非常に有望だ。地域で農地を借り上げ、アグリテック(ITを活用した農業)を利用して効率的に生産し、いろんな農家に参加してもらってリターンを得るということを考える。軌道に乗ってキャッシュフローが安定してくれば、将来的には証券化して販売することもできる」

――従来の証券ビジネスでは成長が難しいのか。

「伝統的な証券ビジネスだけではトップラインを上げていけないと思っているわけではない。ただ、それ以外のところでトップラインを作るビジネスを立ち上げれば補完になる。マーケット環境が悪くなると収益が下がるので、ビジネスポートフォリオのヘッジになる」

――米州でスタートしたM&A子会社DCSの収益貢献が、遅れているのではないか。

「M&Aの成果はそんなにすぐには上がらない。パイプラインは順調に積み上がっている。セージェントとシグナルヒルを100%子会社化したことで、これまで手を付けることができなかった欧州と米州をつなぐクロスボーダーの案件ができるようになった。グローバルのミッド・キャップのM&Aで、トップランナーを目指す土台はそろった。拠点やバンカーの増強は続けていきたい。欧州では、イタリアのミラノにM&Aの拠点を検討している。DCSは2020年には、のれんの償却も含めて黒字化したい」

――日本のIPO(新規株式公開)のパイプラインは。

「来年や再来年、もっと先を含めて入っている。ポスト・ユニコーンと呼ばれるクラスも含めてかなり順調な積み上がりだ。順調に行けば、来年も大型案件が複数ある」

――リテール営業では、軽量店舗を増やしている。

「今は117支店と営業所が43あるが、2―3年後には営業所が70─80、支店が110で拠点数は180程度になるイメージを持っている。支店はできるだけ統合しようと思う。エリアをカバーするために作った支店なのに、長年の営業の結果、支店同士の顧客が重なるケースが出てきた。営業所をたくさん出した方がエリアマーケティングの効率が良い。営業所は雑居ビルの3階とかで、すぐに安く借りられるし、撤退も容易だ」

――アセットマネジメント部門は、100%子会社が大和証券投資信託委託1社になったが、運用残高が約16兆円で中途半端ではないか。

「中途半端もなにも、日本ではかなり上位だ。信託系の運用会社は、運用資産は大きいかもしれないが、公募投信を比べるとみんなちょぼちょぼだ。日本でも合従連衡の流れになるならどこかとくっつくこともあるだろうが、日本の場合は金融グループのアセマネ会社というスタイルで伸びていくのかもしれない。そこはまだ見えていない」

「大和投信も、もっと外部の販社を活用していかなければならない。大和証券だけに投信を売っているのではなくて、場合によってはライバル証券にも売らなければならない。昨年度、大和証券が新規で扱った半分以上は、外部の運用会社だった。良い商品を提案してきたら採用する。残念ながら、大和投信より良い商品を持ってきた運用会社の方が、結果として多かった」

――大和ネクスト銀行は中期経営計画で「銀行ビジネス2.0」を掲げる。具体策は。

「なかなかこれだというプランニングがまだ出せない。預金残高も約4兆円で、地銀の中位行クラスになっているので、預金というプロダクトを売るだけではなく、プラスアルファのビジネスをやりたい。中計期間中に新しいビジネスモデルをスタートさせたい」

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