[ダボス(スイス) 15日 ロイター] - 世界経済フォーラム(WEF)が開催されるスイスのダボスで15日、気候に関する議論を乗っ取っているとして活動家が大手石油会社に対する抗議活動を展開した。
気候変動を含む世界的脅威が議題となるWEFにはBP、シェブロン、サウジ・アラムコなど経済界のトップも参加する。
26歳のスイスの活動家、ニコラス・シーグリスト氏は「われわれは具体的で実質的な気候変動対策を要求している」と述べた上で、「彼らは各国首脳と同じ部屋で自分たちの利益を追求しようとするだろう」と主張した。
石油・ガス業界は、各国が低炭素経済へ移行する中、世界のエネルギーミックスにおいて化石燃料が主要な役割を果たし続けるため、エネルギー転換の一翼を担う必要があるとしている。
雪の降るダボスの広場に集まった100人以上の抗議者は、「気候のために食事を変えろ」などと声を上げ、演説中に引用された石油企業にブーイングを浴びせる者もいた。
金利の上昇により再生可能エネルギー開発への資金調達が難しくなり、資金力が豊富な従来の事業者は競争上優位に立つようになっている。
ある参加者は「化石燃料への投資で儲けられるものはまだたくさんある」と指摘した。
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