[東京 1日 ロイター] - ディー・エヌ・エー(DeNA)2432.Tは1日、同社が運営する9つのメディアの記事を非公開にすると発表した。他のサイトからの転用を奨励するマニュアルの存在などが明らかになり、記事作成のプロセスに問題があったと判断した。
経営責任を明確化するため、守安功社長は6カ月間にわたり月額報酬の30%を減額する。
非公開化を決めたのはヘルスケア情報「WELQ」や住まい情報「iemo」、旅行情報「Find Travel」など9サイト。このうち、WELQについては根拠が不明確な医療関連記事を載せていたとして、29日に非公開化している。残りの8サイトも1日午後6時に非公開にした。
守安社長はリリースで「マニュアルやライターへの指示などにおいて、他サイトからの文言の転用を推奨しているととらえられかねない点があった」と認めた上で、「このまま記事を提供し続けることは許されないと判断し、非公開化することを決定した」と説明した。
同社が運営するメディアは「キュレーションサイト」と呼ばれ、外部ライターや読者の投稿などで成り立っているが、一部の記事で内容の正確性や他のサイトからの無断転用などが問題になっていた。
守安社長は今後について「メディア運営のあり方を抜本的に見直し、自分自身として心の底から自信の持てるプロセスを構築していくことを約束する」とコメントしている。
志田義寧
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