March 22, 2019 / 12:23 AM / a month ago

ドイツ銀とコメルツ銀の合併、公的支援の是非巡り連立政権内に対立

[ベルリン 21日 ロイター] - ドイツ銀行(DBKGn.DE)とコメルツ銀行(CBKG.DE)が合併で合意した場合に独政府が公的資金で支えるべきかどうかという問題を巡り、連立政権内の意見対立が表明化しており、合併協議の見通しをより複雑にしている。

 3月21日、ドイツ銀行とコメルツ銀行が合併で合意した場合に独政府が公的資金で支えるべきかどうかという問題を巡り、連立政権内の意見対立が表明化しており、合併協議の見通しをより複雑にしている。写真はコメルツ銀行のATMの看板とドイツ銀行本店ビル。フランクフルトで19日撮影(2019年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

どちらも国内大手である2行は金融危機後、業績立て直しに苦しんできた。これを受けてショルツ財務相をはじめとする政府当局者らは合併によって巨大銀行を誕生させることで、将来に関する懸念を払拭するという案を後押ししてきた。

ただ、メルケル首相のキリスト教民主同盟(CDU)と連立を組む社会民主党(SPD)に所属するショルツ氏について、1人の政府高官は、同氏はCDUの同意を取り付けるため根回しすることなく「単独で」合併案を推進したと明かした。

この高官によると、合併が実現すれば、合併後の銀行が資金調達する際に政府保証を行う、あるいは増資する際に資金支援するという形で政府が巻き込まれる可能性があるため、一部のCDU党員はショルツ氏の動きに反対したという。ドイツ政府は既にコメルツ銀の株式の15%を保有する。

ショルツ氏は今月、2行の合併協議を公表した最初の当局者となった。ただそれ以降は、協議に距離を置いており、2行の決断に委ねるとの立場を示している。同氏の報道官はショルツ氏は「合併協議についていかなる立場も示していない」と述べ、政府が今後取り得る行動についてはコメントを差し控えた。

ただ、合併案には批判の声が上がっている。

CDUメンバーのエックハルト・レーベルク氏はロイターに「税金を使うわけにはいかない」と指摘。「財務相には関与を差し控えるよう呼び掛けている」と述べた。

ショルツ氏のSPD内にも合併に反対する声がある。支持率低迷を受けて同党は労働者に一層寄り添う姿勢を打ち出しているが、両行の合併について労組は、何万人もの人員が削減される可能性があると警告しているからだ。

ドイツ政府は保有するコメルツ銀株を通じて、合併後の銀行の筆頭株主になることが確実で、いかなる形の合併でも中心的な役割を果たすことになる。このため、政治的に受け入れがたいと判断すれば、合併協議を終わらせることも可能だ。

別の政府当局者はこれまで、合併によってコメルツ銀が保有するイタリア国債の評価額を下方向で見直す必要が生じる可能性があるため、合併後の銀行はさらなる資金が必要になるかもしれないと述べている。増資が必要となった場合、政府に支援を求めることが予想されるほか、政府を株主に持つという「暗黙の政府保証」によって資金調達コストを低く抑えられるとみられる。

ただ、連立与党のCDUとSPDによる合意があってはじめて、政府はドイツ銀を支援できる。

メルケル首相は2行の合併協議について、両行だけが決定できるとの認識を示し、この問題に介入しない姿勢を明確にしている。

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