February 1, 2018 / 4:33 AM / 16 days ago

アングル:ドル安スタートの2018年、注目すべき9つのチャート

[ロンドン 1日 ロイター] - ドル相場は1月、過去2年近くで最大の下げを記録したようだ。米連邦準備理事会(FRB)はあと3、4回利上げするとみられているが、投資家の目は、欧州と日本を筆頭に世界各地で成長が上向いていることに引き付けられている。

減税、規制緩和、財政出動などに期待した「トランプ・トレード」が着実に巻き戻されつつあることも、ドル安要因の1つだ。

とはいえ、2018年はドル安で決まり、と結論付けるのは時期尚早ではないだろうか。投資家が注目すべき9つのチャートを、以下にまとめた。

●ドル実効レート

ドルの実効レートを示すドル指数は1月、2016年3月以来の大幅な月間下落率を記録し、3年ぶり安値の88.438強水準で推移している。この安値は、ドル安を容認するムニューシン米財務長官の発言の直後に付けた。

とはいえ、ドル指数は5年前に比べるとなお13%高い。

●ポジション

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータで投機筋の建玉を見ると、主要10通貨に対するドルの空売りポジションは110億ドルを超え、投機筋が明確にドル弱気に傾いていることが分かる。

ポジションが一方向に傾き過ぎると、大規模な巻き戻しが起こるリスクがあるため、ドル弱気派は要注意だ。

●債券利回りとドル

ここ数日、世界的に債券利回りが上昇しており、10年物米国債利回りは30日に2.733%と、2014年4月以来の高水準を付けた。このことはドル安を後押しした。金利差が為替の大きな変動要因であることに変わりはないため、投資家は今後の動きを注意深く見守る必要がある。

●世界の外貨準備

ドルは今なお、世界各国の外貨準備において支配的な地位を占めており、総額はユーロの2倍を超える。過去8四半期中、5四半期で伸び率ではユーロに負けているとはいえ、リスク回避局面になると、ドルは相変わらず安全通貨としてみられている。

●外貨準備の変化

外貨準備に占めるドルの伸びは、ここ数カ月で目立って鈍っている。世界の中央銀行がユーロや中国人民元などへの分散を進めているためだ。ただ、ドルに比べるとこれらの通貨の割合はまだ小さい上、過去最高記録を大幅に下回っている。

例えば世界の外貨準備に占めるユーロの割合は、2009年末に記録した28%をなお下回っている。

●ドルと米政策金利

大半の主要中銀が世界金融危機後のモードから抜け出していないのに対し、FRBは2015年12月から5回利上げを実施した。この間、ドルは11%超下落している。

●利上げ局面のドル

ドル相場はFRBの利上げに先立って上昇し、利上げ局面の中盤から終盤にかけては軟調な期間が長く続く傾向がある。1983年と99年に始まった利上げを除けば、過去の利上げサイクルはすべてこうしたパターンだった。

●金融環境

ドル安は、FRBが金融引き締めを進める中でも、金融環境を緩和的に保つ役割を演じてきた。ドル安になると、投資家はドルを借りて、比較的利回りの高い新興国市場に投資するようになる。

●バリュエーション

実効レートで見ると、ドルは中央値の1標準偏差以内に収まっている。これは現在の相場が適正であることを示唆している。極端に過大評価されていた2000年代初頭のドット・コム・バブル最盛期や、極端に過小評価されていた2008年の金融危機時とは異なる。

(Ritvik Carvalho記者 Saikat Chatterjee記者)

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