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長期金利1.15%中心、銀行勢押し目買い意欲強く金利に低下圧力=来週の円債市場

 [東京 25日 ロイター] 来週の円債市場では、長期金利の代表的な指標となる10年最長期国債利回りは1.15%を中心とした取引になる見通し。欧州の財政不安がくすぶる中、米国景気の見通し難に加え、国内では財政に対する懸念が後退するなど円債市場を取り巻く環境は良好と見る市場関係者が複数いる。銀行勢を中心に依然として買い遅れている投資家が押し目には積極的な買いを入れてくる見込みで、長期金利に低下圧力がかかる場面が多くなるとみられている。

 国債先物9月限の予想レンジは140.70円─141.30円。

 10年物最長期国債利回りの予想レンジは1.185%─1.120%。

 来週は強気一辺倒の相場展開が一服するとの見方があるが、「7月に入っても円債を買いたい投資家は多いため、利回りが上昇すれば、早い段階で押し目買いが入ることを想定している。需要の強さは6年10カ月ぶりの低水準となった1.125%を割り込むかどうかがポイント」(外資系証券)との見方がある。円債市場を取り巻く環境が良好なことから、来週は長期金利の上昇による1.2%台はないとの指摘が一部にある。シティグループ証券・チーフストラテジストの佐野一彦氏は「買えていない投資家の需要は強く、仮に長期金利が1.2%台になった場合、多くの投資家は押し目買いを入れてくる可能性が高い」とみている。

 7月2日に実施予定の流動性供給入札を除くと、来週は利付国債の入札がない。良好な需給が維持される見通し。流動性供給入札に関しては、日興コーディアル証券・チーフストラテジストの末澤豪謙氏は「相場への影響は限られ、波乱材料にはならない」と話す。発行対象予定銘柄は20年債が84回から115回、30年債が4回から31回。発行予定額3000億円。超長期ゾーンの需給を探る上で、流動性供給入札の結果が注目されている。

 7月1日に発表される6月日銀短観は、輸出や生産などの経済指標の回復が続いているため、大企業製造業の足元DIは、堅調な改善を持続する見込み。6月日銀短観について、三菱UFJモルガンスタンレー証券・シニア債券ストラテジストの長谷川治美氏は「日銀、政府が言うように、景気は回復しつつあるということを確認する結果になる。短観が示す足元の状況と現状の円債相場が見ている先行きの経済状況とギャップが生じることになり、どちらが正しいのか経過を見守りたい」と述べた。短観で実体経済の良さを確認することで、長期金利が落ち着く可能性を指摘する声が一部にある。

 ロイターがまとめた民間調査機関の予測によると、大企業製造業の足元DI予測中央値はマイナス4となった。3月短観のマイナス14から10ポイントの改善となる見通し。非製造業DIの予測中央値はマイナス7で、3月短観のマイナス14から7ポイントの改善。先行きも改善傾向が続く見通し。2010年度の大企業の設備投資計画は前年度比4.9%増と増加に転じる見通し。

 (ロイター日本語ニュース 伊藤 武文記者)

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