*米下院の民主党保守派議員団、歳出抑制・財政赤字削減プランとりまとめ。
*下院民主党保守派のプラン、10年以内の財政均衡めざす。
[ワシントン 25日 ロイター] 米民主党の保守派下院議員グループが、11月の中間選挙を控え、歳出抑制・財政赤字削減計画をとりまとめた。同会派の幹部が25日、ロイターに明らかにした。
27日にはオバマ大統領が一般教書演説をすることになっている。
ロイターが入手した提案は、10年以内に財政均衡を達成し、公的債務を多くの専門家が持続可能とみなす国内総生産(GDP)比60%の水準で安定させることを目指している。
下院民主党議員のうち「ブルー・ドッグ」と呼ばれる保守派は54人とリベラル派より少ないが、選挙の年である今年は、民主党内で税金を責任をもって管理する態勢作りに腐心するムードがあり、保守派の提案は大きな役割を果たす可能性がある。
「ブルー・ドッグ」のリーダーの1人であるジム・マセソン議員は、ロイターとの電話インタビューで「現状を維持したいと考えている人にとっては政治的に厳しい年だ」と述べた。
前週のマサチューセッツ州上院補欠選挙で共和党候補が当選し、気候変動対策法案や医療保険制度改革法案の成立が不透明な情勢になったことを受け、民主党は急きょ、経済問題に重点を置き始めた。
ホイヤー下院民主党院内総務は「ブルー・ドッグ」案を称賛。
「民主党が今年も引き続き財政赤字削減に重点を置く中で、彼らのプランに盛り込まれたイニシアチブは、協議項目に加わる歓迎すべき内容だ」と声明で表明した。
オバマ大統領は来週提出する2011会計年度(10年10月─11年9月)の予算教書は、大規模な景気対策を打ち出した今年度とは打って変わって緊縮型になるとみられている。
「ブルー・ドッグ」は、一部の提案についてはすでに、自分たちが支持することを条件に関係のない法案に付与する手も打っている。
「ブルー・ドッグ」のプランには、以下の提案も盛り込まれている。
─防衛、住宅、教育、その他年度ごとに議会の承認を必要とするプログラムへの支出の抑制。
─既存プログラムについて大統領が支出削減を提案した場合、議会は迅速に採決を実施。
─年度ごとに10年以内の財政均衡に向けた進展がみられなかった場合、議員に新たな提案提出を求める。
─憲法を改正し、戦争、その他非常事態が発生した場合を除き、2020年から政府は毎年度財政を均衡させることを義務付ける。大半の州も同様。
─無駄や不正、悪用を排除するためのプログラムの監視を強化。
─重複を解消するための政府に再編する大統領の提案について議会に迅速な審議を求める。
─国防総省の監査。
─必要性がなくなった連邦プログラムの廃止を勧告する委員会の設置。
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