for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

〔アングル〕中国の銅需要、減少見込む投資家は不意打ちくらう可能性

[ロンドン 5日 ロイター] - 中国の景気低迷懸念から、一部の投資家は、銅に対する今後の底堅い需要の兆しを見逃している。中国の需要動向次第では、銅需要に弱気な見通しを持つ投資家は、不意打ちを食らうかもしれない。

指標となる銅価格は6月下旬に約3年ぶり安値となる1トン6602ドルをつけた。世界の銅消費の40%を占める中国からの需要減退懸念を背景に、ロンドン金属取引所(LME)の銅価格は今年2月につけたピークから21%下落している。その後やや持ち直し、1トン7000ドルを若干下回る水準で取引されている。

中国の弱い製造業指標や信用収縮にも関わらず、送電網などへの投資を踏まえると、底堅い銅需要が見込まれている。

バークレイズのアナリスト、ゲイル・ベリー氏によると、中国の銅需要は、在庫調整ベースで第2・四半期に20%超拡大した。

ベリー氏は「中国から見れば、状況はかなり明るい。第3・四半期に銅消費は強い数字になるだろう」との見方を示した。

最近の米データによると、ヘッジファンドやマネーマネジャーは、7月30日までの1週間で、銅先物とオプションのネットショートポジションを2倍近くに拡大した。

VTBキャピタル(ロンドン)のコモディティリサーチ部門代表、ウィクトール・ビエルスキー氏は、悲惨な状況が長引いていることから投資家は銅需要に対する弱気見通しを強めており、状況がより明るい方向にシフトしていることを見逃している、と指摘する。

底堅い需要を背景に銅在庫は減少しており、上海先物取引所の在庫は4月から33%減少、LMEの在庫も6月下旬から11%減少した。

<上半期に積み上がったショートポジション>

LMEは米規制当局と異なり、銅先物の買い持ちと売り持ちの詳細を明らかにしていないが、アナリストは、取引高の急増や価格下落をみると、上半期に売り持ちが積み上がった可能性がある、と指摘する。

ビエルスキー氏は「かなりの売り持ちが積み上がっており、上半期の売り持ちは過去最高水準に達したかもしれない」と述べ、LMEとCOMEX合わせた現在の売り持ちは400万トン以上の銅で、現在の価格にすると280億ドルに達すると指摘した。これらの一部は既に清算されているが、それでもかなりの規模の売り持ちが残っている、と指摘する。

もし中国の銅消費が勢いを増して市場にとって驚きとなれば、銅の急激な買い戻しにつながる可能性がある。

上海先物取引所の銅相場は、期近物の価格が高く、期先物になるにしたがって価格が安くなるバックワーデーションとなっている。LMEの銅相場は、7月初めに、8カ月ぶりにバックワーデーションになった。

銅価格に弱気見通しを持つ向きは、新規・既存鉱山での生産拡大により、供給が増え、市場を圧迫すると予想する。BHPビリトン によると、世界最大の銅鉱山であるチリのエスコンディーダの銅産出量は、2013年6月までの1年で28%増加した。

ナティクシスの商品リサーチ部門代表、ニック・ブラウン氏は「供給には明らかに改善がみられるが、市場が供給過剰になるには人々が予想しているよりも若干時間がかかるかもしれない」との見方を示している。

一方、前出のベリー氏は「高水準の中国国内の民間部門在庫や、鉱山からの供給増加が年内市場を圧迫し、銅価格が上昇したとしても長引くことはない」と指摘する。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up