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インタビュー:来期は営業利益率5%以上に回復=三菱電社長

[東京 20日 ロイター] 三菱電機6503.Tの山西健一郎社長は19日、13年3月期の業績がほぼ従来予想通りに着地するとの見通しを示した。14年3月期は、今期不振だった主力のファクトリーオートメーション(FA)機器事業や半導体事業の収益が改善し、営業利益率が5%以上に回復する見込み。

3月20日、三菱電機の山西健一郎社長は、13年3月期の業績がほぼ従来予想通りに着地するとの見通しを示した。都内で2010年5月撮影(2013年 ロイター/Michael Caronna)

以前から掲げている「海外売上高比率40%以上」の目標は16年3月期ころに実現したいと語った。ロイターなど複数のメディアに語った。

山西社長は、今期の業績について「想定線で推移している」としたうえで、3月末に向け、上積みを目指すと語った。足元の円安基調による収益押し上げ効果については軽微とし、「見通しを変えるほどではない」と述べた。為替感応度が高いFA機器や半導体の収益が伸びていないことが背景。1円の為替変動による年間売上高への影響額は、ドルで50億円、ユーロで20億円。1―3月期の為替レートは1ドル=80円、1ユーロ=100円を前提としている。

今期の予想は売上高が前期比3.3%減の3兆5200億円、営業利益が同33.5%減の1500億円。中国や韓国、台湾の半導体や薄型パネルメーカーの投資抑制を受け、FA機器が苦戦しているほか、パワー半導体など電子デバイス事業の不振も響く。防衛省などへの過大請求に伴う返納金の計上も収益を圧迫し、最終利益は同55.4%減の500億円となる見通し。

三菱電は営業利益率5%の維持を目標に掲げているが、今期は約4.2%と前期の6.2%から低下する。山西社長は、来期は「FAや空調、パワー半導体が今期に比べ回復基調になる」とし、5%以上を取り戻すとの見通しを示した。1―3月期の半導体受注は前年同期比プラスで、FA機器の需要回復より早いとし、FA機器については7―9月期以降に回復するとの見込み。

ここ数年増加している研究開発投資に関しては、今後も積極投入する方針を示した。来期以降の手元資金の使途としては「1番が成長戦略投資、2番目が配当、3番目が借入金返済というふうに、さらに成長戦略に力を入れていく」と述べた。また、同社は来期に売上高4兆円の達成を目指しているが、今期の売上高が期初予想より下振れる見込みで、「(目標の)来期達成は厳しいかもしれない」と語った。中期計画は5月に発表する予定。

<FAや昇降機の海外展開でM&A活用>

海外売上高比率40%の目標達成時期について山西社長は「14年3月期以降のできるだけ早い段階」との表現にとどめてきたが、今回初めて16年3月期くらいに達成したいとの意向を示した。今期は35%程度の見込み。同社は、現地ニーズを反映するため、あらゆる事業で消費地に近い場所での生産を進めている。19日にはメキシコでの自動車機器製造・販売会社の設立を発表。日本、タイ、メキシコを「グローバルのキーパーツ供給拠点と位置づける」とした。

三菱電はM&A(企業の合併・買収)や合弁などを活用し、インドでのFA機器、中国における昇降機事業でハイエンドとミドルエンドの2ブランド戦略を推進している。両事業で新市場を開拓するためには「M&Aや協業をやる必要がある。今後も積極的に進めていく」と述べた。また、同社に欠けている事業や十分でない事業でも「M&Aや合弁、協業を視野に入れて強化していく」と話した。

一方、同社がこれまで火力発電用タービン発電機を供給してきた三菱重工業7011.Tが、日立製作所6501.Tと火力事業を統合することについては、両社が一緒になり火力発電事業を拡大すれば「われわれも供給できる規模が拡大する」とし、統合はプラスに働くとの認識を示した。そのうえで「今後も性能、品質、コストを含めてレベルアップを図っていきたい」と語った。

また、パナソニック6752.Tなどがテレビ事業の縮小に動く中、三菱電は小規模ながらもテレビ事業を継続している。山西社長は「テレビだけで儲けようとは思っていない」と指摘。大型のデジタルサイネージやカーナビ、監視カメラなど一連の映像技術を磨いていく上で「テレビはテクノロジードライバーと位置づけている」とし、全体でシナジー効果が出ているためテレビ事業は継続すると説明した。

(ロイターニュース 白木真紀;編集 大林優香)

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