May 22, 2018 / 10:38 PM / 5 months ago

米下院、ドッド・フランク法改正法案可決 大統領に送付

[ワシントン 22日 ロイター] - 米下院は22日、金融規制改革法(ドッド・フランク法)の改正法案を可決した。2007─09年の金融危機の再発防止を目的とした規制の見直しはこれが初めて。

 5月22日、米下院は、金融規制改革法(ドッド・フランク法)の改正法案を可決した。写真はトランプ米大統領。ワシントンで撮影(2018年 ロイター/Carlos Barria)

賛成258票、反対159票だった。上院は3月に可決済みで、トランプ大統領の署名を経て成立する見通し。規制緩和によって経済成長を押し上げると約束していたトランプ政権にとって、大きな勝利となる。

ただ、金融の安定確保に向けた主要な規定や、金融業界および共和党保守派が反対してきた諸規則はおおむね維持されるなど、2016年大統領選の選挙戦でトランプ氏が公約したような大幅な規制緩和とはならなかった。

ホワイトハウスの当局者らは、記者団に対し、企業活動への障壁撤廃を通じた「米経済の活性化」というトランプ政権の使命達成に向けた新たな「一里塚」だと評した。トランプ大統領が週内に正式な署名式典を開き、署名することを目指すと期待していると語った。

案は、厳しい監督対象となるシステム上重要な機関の基準を緩和し、資産規模の下限を500億ドルから2500億ドルに引き上げる。また、資産が100億ドルを下回る銀行に対しては、取引や融資、資本の要件を緩和する。

小規模銀行や地方銀行にとって負担となってきた規制の一部が解除されることになる。

一方、 ドッド・フランク法に基づき設置された消費者金融保護局(CFPB)については、権限を弱める内容は盛り込まれなかった。共和党は繰り返し、CFPBの権限が過剰だと批判してきた。

また、銀行が自己勘定でリスクの高い取引を行うことを禁止する「ボルカー・ルール」が変更されなかったほか、規制当局がシステム上重要と見なす大手機関に厳格な規則を適用する権限も維持された。

野党民主党で同法案の支持に回ったハイディ・ハイトカンプ上院議員はロイターに対し、ドッド・フランク法の問題を解消するのが目的で、弱めることは意図されていないと強調した。

それでもなお、一部の大手機関に有利な規定も盛り込まれた。バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)(BK.N)やステート・ストリート(STT.N)といった資産管理銀行(カストディアン)については、中央銀行に預け入れる預金に関し、資本算定の厳格な要件を適用除外とすることを認める。

また、地方債は従来より優遇的な扱いを可能にする。アナリストらは、シティグループ(C.N)の債券取引事業にとって好条件だと指摘する。

プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の銀行&金融市場責任者、ダン・ライアン氏は、法案可決で「銀行は勝利を収めたことになるが、銀行の働き掛けに見合うような大胆な規制緩和は規則ではなく監視当局を変えることで初めて達成できる」と指摘。ただ、年内にさらなる金融サービス関連法案が上院で可決される見通しはないと語った。

*情報を更新しました。

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