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北朝鮮、核兵器使用条件で法令 金正恩氏「後戻りはない」

[ソウル 9日 ロイター] - 北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は9日、核兵器の使用条件を定めた法令が最高人民会議(国会に相当)で採択されたと伝えた。防衛目的で核先制攻撃を行う権限が明文化されており、金正恩朝鮮労働党総書記は、核兵器保有国としての立場を「不可逆的」にすると表明した。

 9月9日、北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は、核兵器保有国と公式に宣言する法案が最高人民会議(国会に相当)で採択されたと伝えた。写真は北朝鮮の旗。韓国側から7月代表撮影(2022年 ロイター)

KCNAによると、法案は8日に承認された。

金総書記は、最高人民会議の演説で「核兵器政策を法制化する最大の意義は、核兵器を巡って駆け引きができないように後戻りできない一線を引くことだ」と述べた上で、自国が100年の制裁に直面しても核兵器を放棄することはないと強調した。

北朝鮮は既に憲法で核兵器保有国と宣言しており、新法は国が攻撃や侵攻を受けた場合など、核兵器使用が可能になる概要を示している。また、大量破壊兵器による差し迫った攻撃や、国の戦略的資産に対する攻撃が検知された場合の先制核攻撃を可能にした。

一方で、KCNAは新法について、核保有国間の判断ミスや核兵器の悪用を防ぐことで核戦争の危険を減らすことを目的としていると説明。核兵器やその技術を他国と共有することは禁じているほか、旧法と同様、核保有国と協力して北朝鮮を攻撃しない限り、非核保有国を核兵器で脅かすことはないとした。

最高人民会議のある代議員は、新法は北朝鮮の核保有国としての地位を固め、核政策に「透明性、一貫性、一般的という性質」を確保するための強力な法的保証になると評した。

ハワイに拠点を置く「パシフィック・フォーラム」の地域問題担当ディレクター、ロブ・ヨーク氏は「実際に使用条件を明文化したものは珍しく、北朝鮮の立場、および同国が核兵器をどれほど重視し、その生存に不可欠と考えているかということの産物に過ぎないのではないか」と述べた。

北朝鮮をウォッチしているウェブサイト「NKニュース」の創設者、チャド・オキャロル氏はツイッターで「一言で言えば、北朝鮮が言うところの核兵器を使用するかもしれない状況には実に曖昧で不明瞭な部分がある」と指摘。「米韓の軍事計画立案者に以前よりはるかに幅広い行動に対して考える余地を与えることが目的だろう」とした。

米国のバイデン政権はこれまで、金氏と協議する考えを示している。また、韓国の尹錫悦大統領は、北朝鮮が核兵器を放棄する用意があれば大規模な経済援助を行うと表明している。

しかし、北朝鮮は米国やその同盟国が制裁や軍事演習などの「敵対政策」を維持しているとして対話や支援の提案を拒否してきた。

金総書記は「地球上に核兵器が存在し、帝国主義があり続ける限り、また米国とその従属国が北朝鮮に対する演習を停止しない限り、われわれの核戦力強化の取り組みが停止することはない」とした。

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