October 22, 2015 / 2:34 PM / 4 years ago

ECB理事会後のドラギ総裁の発言要旨

[バレッタ 22日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は、主要政策金利であるリファイナンス金利を0.05%に据え置いた。

10月22日、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は理事会後に開かれた記者会見で、現行の政策を12月の次回理事会で見直す必要があると述べた。写真はバレッタで開かれたECB理事会後に記者会見するドラギ総裁(2015年 ロイター/Darrin Zammit Lupi)

金利据え置きは予想どおり。上限金利の限界貸出金利も0.30%に、下限金利の中銀預金金利もマイナス0.20%に据え置いた。

理事会後に開かれた会見でのドラギECB総裁の発言要旨は以下の通り。

<為替相場>

為替相場は、ECBの政策目標でない。これまでも、現時点でもだ。

しかし、(為替相場は)物価安定や成長に重要だ。

為替相場は、インフレ見通しが下振れるリスクの1つだ。名目実効為替レートは過去4、5カ月間ほど、幾分顕著な水準に上昇している。

ただ、繰り返し強調しておく。為替相場はECBの政策目標でない。これまでも、今もだ。ただ、物価安定や成長に大きな意味を持つ。

<デフレ対策>

(インフレ)見通しは、1月に公表した量的緩和(QE)プログラムの完全な実施に基づいている。これはまた、原油価格、外需、生産の増加などをめぐる一連の予想にも基づいている。

これらは今後変化、もしくは悪化する可能性があることから、われわれはQEプログラムや金融政策スタンスを調整していく必要がある。

インフレが低下すれば、債務の実質的な価値は増大する。低金利は消費促進につながり、成長と経済活動の回復に不可欠である。

低インフレに対応していくにあたり、中期的にインフレ率を2%を若干下回る水準とする目標に回帰させるとのわれわれが負う責務に忠実でありたいと考えている。

<金融政策>

われわれが今日下した決定は、1月に公表した金融政策措置、および2014年を通して公表した緩和措置に沿って打ち出された金融スタンスは、生産回復を生み出し、中期的にインフレ率を目標とする2%を若干下回る水準に回帰させることに向け重要であるということだ。

こうした目標は、現行の金融政策の完全実施に基づき策定されている。これが現時点でのアセスメントだ。

ただ、これらの根拠となっているテクニカルな見通しに悪化が見られた場合、もしくは下方リスクが増大し現実化した場合、われわれは必要に応じて、すべての金融政策手段について、その規模、内容、構造を変更する可能性がある。

<資産買い入れプログラム>

資産買い入れは順調に進んでおり、企業や家計の信用コスト・機会へプラスの効果をもたらし続けている。

<需要>

複数セクターで必要なバランスシート調整と、構造改革実行ペースの遅れで、ユーロ圏の需要回復が阻害され続けている。

<下振れリスク>

ユーロ圏の成長見通しには引き続き下触れリスクが存在する。特に、新興国の景気動向をめぐって不透明感が高まり、世界成長のほかユーロ圏輸出品への需要に一段の重しとなる恐れがあることを反映している。

<インフレ期待>

前回理事会以降、短期のインフレ期待は低下した。しかし、より中・長期的のインフレ期待は、前回理事会後に幾分低下したが、現在持ち直しており、基本的に変わらずとなっている。

市場ベースのインフレ期待や、調査ベースのインフレ期待の両方で、こうした推移が見られる。

<中銀預金金利の一段の引き下げについて>

これまではこの件について討議しなかったと言ってきたが、今回は討議した。私はすべての手段が検討されたと言ったが、(中銀預金金利の引き下げは)このなかに含まれる金融政策手段の1つである。

<構造的な回復>

金融政策だけに頼るべきではない。金融政策は、循環的な景気回復を下支えでき、現に支援しつつある。循環型の回復から構造的な回復に移行できるよう、今回の回復局面で構造的な問題にも対応する必要がある。

<あらゆる手段>

(12月の次回理事会について)われわれには必要に応じて行動を起こす用意がある。そしてわれわれは、金融政策のいかなる手段も排除しない。理事会は各委員会に対し、さまざまな手段の良い点と悪い点を検証するよう要請した。こうした態度は、様子見姿勢をとることではなく、仕事を進め、検証していくものだ。

<マイナスの中銀預金金利>

インフレ期待のマイナス幅が拡大すればするほど、実質金利が上昇する。この現象も、マイナスの中銀預金金利など、他の非標準的な金融政策手段を検討する1つの理由だ。1年ほど前、下限金利を(マイナスにすると)決めた。現在見直している。まだ何も決定していない。あらゆる金融政策について、率直な議論を行った。この(マイナスの中銀預金金利)ほかの一部金融政策手段も話し合った。

<中国>

(減速の影響がユーロ圏に)伝達される経路は3つある。

第1の経路は直接貿易。ユーロ圏の中国に対するエクスポージャーは全体で6%と、それほど大きくない。ドイツでは10%となるなど、一部の国ではエクスポージャーは高くなっているが、それでも傑出しているわけではない。

第2の経路は原油価格や商品価格の変動など間接的なもの、第3の経路は金融を通したものとなる。ただユーロ圏にとりそれほど大きなエクスポージャーがあるわけではない。

このほか、信頼感を通した経路というものもある。中国の成長をめぐる問題は、ユーロ圏を含む世界各国の信頼感にマイナスの影響を及ぼしていない。

中国の今年の成長率予想は6%を超えている。ただ、非常に大きな予想外の出来事により世界的な信頼感が損なわれる可能性は存在する。

<原油価格>

原油価格は供給をめぐる状況により下落している。需要をめぐる状況は脇役的な役割しか果たしていない。

最新の分析結果からは、こうした事実により注意を払う必要があることが示されている。需要が増えるとの予想に基づき原油生産が底上げされたが、需要は予想ほど増えなかったということだ。

*内容を追加しました。

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