January 25, 2018 / 4:38 PM / 10 months ago

ECB理事会後のドラギ総裁発言要旨

[フランクフルト 25日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は25日に開いた理事会で、主要政策金利を0.00%に、中銀預金金利をマイナス0.40%にそれぞれ据え置いた。据え置きは予想通り。

1月25日、ECBのドラギ総裁は理事会後の記者会見で、ECBは為替相場を金融政策の目標としていないことを改めて明確にしたいなどと述べた。写真は同日、フランクフルトで記者会見するドラギ総裁(2018年 ロイターKai Pfaffenbach)

ドラギ総裁の会見発言要旨は以下の通り。

<ドル安、ユーロ高>

ECBは為替相場を金融政策の目標としていないことを改めて明確にしたい。同時に、為替相場は成長や物価安定に重要だ。

為替相場の特定の動きは経済成長の加速によって正当化され、これは為替相場の本質の一部といえる。これに対し、昨秋の国際通貨基金(IMF)総会における為替に関する合意に反する発言が引き起こす為替の動きがインフレ軌道に影響するかどうかが問題だ。

ECBの主要懸案はインフレ動向で、注視している。すでに波及効果が根付きつつあるのか、どの程度の波及効果があるのかを見極めることは時期尚早だ。

波及効果の度合いを巡り疑問を呈する向きもあるが、為替市場における非常に大幅な値動きが波及効果をもたらすことは明白だ。

ワシントン(のIMF総会)で合意された文言は「為替の過度な変動、もしくは無秩序な動きは経済・金融安定に悪影響を与える可能性がある。通貨の競争的切下げを回避し、競争力のために為替レートを目標としない」であり、これが私の回答でもある。

<ムニューシン米財務長官のコメント>

(ムニューシン米財務長官が24日、ドル安を歓迎すると発言したことに関して、懸念の声が上がったかとの質問に対し)ECB理事会の複数メンバーは、為替相場のみでなく、政策全体に懸念を表明した。こうした状況が好ましくない金融引き締めにつながるようであれば、ECBは金融政策について検討する必要が出てくる。

物価安定という観点からの金融政策の立案は別の話だ。金融政策は為替レートに影響を及ぼし得る。もし誰かが「通貨安は輸出や経済にとって好ましい」と発言するなら、それはインフレターゲットを意味する。

<2018年の利上げ実施の確率は低い>

現時点でのデータや予測を踏まえ、今年利上げが実施される確率は極めて低いとみられる。

<為替がインフレに及ぼす影響>

為替レートの一定の動きが経済の強まりによってある程度正当化されるというのは自然な流れである。問題なのは、合意外の文言の使用によって生じ得る為替レートの動きがわれわれのインフレ軌道に影響を及ぼすかどうかだ。

<「かなり先まで」がガイダンスの重要点>

金利は、資産買い入れが差し引きベースで終了後もかなり先まで現在の水準にとどまる。それがわれわれのフォワードガイダンスの根本的に重要な点だ。したがって基本的にガイダンスにほぼ変更はない。

<金融政策>

金融政策は引き続き緩和的となり、金利は量的緩和(QE)策終了後も長期間にわたり低水準にとどまる。

<フォワードガイダンスのメッセージ>

議事要旨と私が前回の記者会見で述べたことに違いはない。

ガイダンスにおける資産買い入れプログラムとインフレの関連付けをやめることを討議したか、どのような考えかとの質問に対し、関連付けをやめることに関し討議しなかったと回答した。

<見通し>

景気に弾みがついているということ以外、見通しに大きな変化はない。リスクは概ね均衡している。勝利宣言できるかと言えば、答えはノーだ。物価圧力は引き続き抑制されている。

<基調的なインフレは抑制>

基調的なインフレ指標は、一部特別要因によりなお抑制されており、持続的な上向きトレンドの説得力のある兆候はなお見られていない。

<中期インフレ>

先を見据えると、ECBの金融政策措置、継続的な景気拡大、これに伴う経済のスラック(需給の緩み)の解消、賃金の伸びの加速に支えられ、基調インフレは中期的に段階的に上昇していくと予想される。

<インフレの水準>

原油先物の現在の水準を踏まえると、年率ベースでの総合インフレは向こう数カ月は現在の水準近辺で推移する公算が大きい。

<成長リスクは概ね均衡>

ユーロ圏の成長見通しを巡るリスクは概ね均衡していると判断される。堅調な循環的勢いの広がりが、短期的にさらなる成長を予想外にもたらす可能性がある。その一方で、外国為替市場の動向など、主に海外要因に絡む下振れリスクが引き続き存在する。

<潤沢な刺激策必要>

基調的なインフレ圧力が高まり続け、インフレ動向を中期にわたり下支えするには、十分な程度の金融刺激策がなお必要だ。

<為替レート>

こうした背景の下、為替レートの最近の変動は不確実性の源を表しており、物価安定の中期的見通しに影響する可能性を巡り注視する必要がある。

<インフレに対する確信強まる>

強い循環的な勢いや、経済の需給の緩み縮小継続、活用能力の拡大に伴い、インフレがわれわれが目標とする2%近くだが下回る水準に向かうとの確信がさらに強まった。

<国内物価圧力なお抑制>

国内物価圧力は全般的になお抑制されており、持続的な上向きトレンドを示す説得力のある兆候はまだ出ていない。

<堅調な成長>

堅調なペースでの経済の拡大が入手される情報で裏付けられている。経済は2017年の下半期に予想を超えて加速した。

*写真を付けて再送します。

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