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ECBのコロナ緊急策拡充、財政ファイナンスの恐れ=独有識者

[フランクフルト 5日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)による新型コロナウイルス対策の緊急債券購入策の拡充について、ベルリン工科大学のマルクス・ケルバー教授(公共経済学)は違法な財政ファイナンスに相当する可能性があるとの見解を示した。

ECBは4日の理事会で、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の買い入れ規模を6000億ユーロ増額し1兆3500億ユーロとしたほか、買い入れ期間を当初計画より6カ月伸ばし2021年6月末までとした。

これまでにECBが公表したデータで、ECBは4─5月に511億ユーロのイタリア国債を購入したことが分かっており、ECBがキャピタルキー(加盟国の出資比率に応じた買い入れ割り当て)を超えてイタリア国債を購入する一方で、ドイツ国債の購入を抑制した可能性が示唆されている。

ケルバー教授は、ECBは法的な一線を越えた恐れがあると指摘。「時限的なプログラムなのか、欧州連合(EU)の最高裁判所に当たる欧州司法裁判所(ECJ)が定義する財政ファイナンスと整合性はあるのか、多くの疑問が付きまとう」と述べた。

その上で、ECBの新たなプログラムは物価動向とは全く関係なく、むしろイタリアなどの国の債務を制御可能な範囲に抑えることに関連しているとの見解を示した。

独連邦憲法裁判所は5月、ECBの公的部門証券買い入れ(PSPP)について、ECBがこの政策の必要性を証明しなければ、ドイツ連邦銀行(中央銀行)は3カ月以内に国債買い入れを停止する必要があるとの判断を下した。ただ憲法裁は、ECBの資産買い入れは中央銀行が財政赤字を補填する財政ファイナンスには当たらないとの判断を示したほか、PEPPについては今回の判断は適用されないとした。

ケルバー教授は独憲法裁への提訴に加わっていたが、PEPPを巡り何らかの法的措置を計画しているかについては明らかにしなかった。

ECB報道官はコメントを控えている。

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