[フランクフルト 28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのホルツマン・オーストリア中銀総裁は28日、ECBは新型コロナウイルス感染拡大受け開始したパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を来年3月に終了させる公算が大きく、通常の債券買い入れ枠も増加させないとの市場の見通しは正しい可能性があると述べた。
感染拡大が収束しつつある中、ECBは総額1兆8500億ユーロのPEPPを来年3月に終了させ、これを補完するために通常の資産買い入れプログラム(APP)の増額も行わないとの見方が出ている。
ホルツマン総裁はUBSが主催したラウンドテーブル会議で、「市場で出ているこうした見方は正しい公算がある」とし、PEPPは来年3月に終了される可能性があると述べた。
その上で、パンデミックが終了すれば異例の刺激策を終了させなくてはならないとしながらも、ECBは他の措置を通して景気支援を継続すると表明。「APPを現行のままでも、変更した上でも継続することができる」と語った。
ただ、パンデミックの終了は程遠いとし、こうした見通しは今後変わる可能性があるとの認識を示した。
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