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ECB理事会後のラガルド総裁発言要旨

[フランクフルト 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は8日、政策金利を0.75%ポイント引き上げ、一段の利上げの可能性を示唆した。

理事会後のラガルド総裁の記者会見での発言は以下の通り。

<為替レートは目標にしない>

われわれは、通貨バスケットに対して、特にドルに対してユーロが下落していることを指摘している。

インフレに遅れて影響を与えることは認識している。

しかし、われわれは為替レートを目標にしない。これまでもそうしてきたし、これからもそうすることはない。

<暗いダウンサイドシナリオ>

ベースライン(シナリオ)で23年のマイナス成長は予想していないが、われわれのダウンサイドシナリオでは、特にロシアのガス供給が完全に停止することを想定している。また、ユーロ圏全体が配給制になり、ガス供給不足と他の代替供給源との間の補償措置もないことを見込んでいる。アジアや他のガス生産国からの供給はなく、特にノルウェーや米国から調達できるLNGも考慮に入れていない。本当に暗いダウンサイドシナリオで、23年のリセッション(景気後退)につながるものだ。

<ECBは遅れているか>

昨年12月にパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)と従来の資産購入プログラム(APP)の下での購入を停止すると決定した時点で始まった旅路の途上にあると指摘したい。

今回は単独の決定ではない。一段の利上げを実施していくということだ。0.75%ポイントの幅での利上げが普通であるかのように、このペースで利上げをしていくとは言っていない。そのようなことではない。

<決定は全会一致>

理事会は主要3政策金利の75ベーシスポイント(bp)引き上げを全会一致で決定した。さまざまな意見が出て徹底的に討議した結果、全員一致の決定に至った。

<ウクライナ戦争による成長へのリスク> 世界経済が減速する中、特に短期的に成長に対するリスクは主に下向きだ。

スタッフ予測における下方シナリオに反映されているように、ウクライナでの長期にわたる戦争は、特に企業や家計がエネルギー供給の問題に直面した場合、引き続き成長に対する大きなリスクとなる。こうした状況では信頼感は一段と悪化し、供給サイドの制約が再び悪化する可能性がある。

<財政支援は焦点を絞る必要>

エネルギー価格上昇の影響を緩和するための財政支援策は、インフレ圧力が増大するリスクを抑え、公共支出の効率を高め、債務の持続可能性を維持するために、最も脆弱な家計や企業を対象とした一時的なものである必要がある。

<今後さらに利上げ>

インフレ率は極めて高い水準にとどまり、われわれの目標を長期にわたり上回ると予想され、今後数回の理事会で一段の利上げを予想する。

<インフレは依然上昇>

8月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年比上昇率が9%を超えた。経済再開を受けた一部セクターでの需要圧力、供給の目詰まりがインフレを押し上げている。

<エネルギー価格の影響>

エネルギー価格高騰は購買力を弱めている。供給の目詰まりは是正されつつあるが経済活動を制約している。さらに、地政学要因、特にロシアの正当化できないウクライナ侵攻は企業や個人の信頼感を圧迫している。

<景気は減速へ、雇用に陰り>

年末にかけて景気が大幅に減速すると予想する。その主因は4つある。

まず高インフレが支出や生産を抑制する。こうした逆風はガス供給の混乱によって強まっている。

第二に、経済再開に伴うサービス分野の力強い需要回復が今後数カ月で勢いを失うと予想される。

第三に、主要国の多くが金融引き締めを実施する中での世界的な需要減退、交易条件悪化はユーロ圏経済への支えが弱まることを意味する。

第四は、不確実性がなお高く、信頼感が急低下していることだ。

今後、経済が減速するに伴い失業率がやや上昇することが予想される。

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