[13日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁は13日、ECBが7月に25ベーシスポイント(bp)の利上げを開始後、9月の利上げ幅を50bpへ加速する必要があるとの見解を示した。
カジミール氏は電子メールで「夏は終わりではなく、始まりに過ぎない」とし、「私たちは秋、具体的には9月にも利上げを継続し、私はここでペースを加速して0.50%に引き上げる必要があると明確にみている」とコメントした。
ECBは7月の25bp利上げを公表し、インフレ圧力がより広い範囲で高まる中、インフレ高進が定着するリスクが高まっているため9月により大幅な利上げが必要になる可能性があると表明した。
カジミール氏は「私の見解では、なぜためらったのかと後で頭をかくよりも、予防的に行動する方が合理的だ」とし、「入手しているデータからためらう理由はないと確信している。マイナス金利は9月に過去のものとなるはずだ」と語った。
ECBは現在、2022年のインフレ率が目標に当たる3倍超の6.8%になると見ている。物価上昇率は24年まで2%を上回り続ける可能性があり、企業や家庭がECBの物価安定への取り組みに対する信頼を失うリスクを高めている。
カジミール氏はインフレ率はしばらく高止まりし、スロバキアでは23年に2桁台の上昇率になると予想した。
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