[フランクフルト 15日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は15日、インフレ抑制のために現時点で金融引き締めを行えば、ユーロ圏経済の回復が頓挫すると述べた。
ラガルド総裁は欧州議会の経済に関する公聴会で、物価は従来の予想よりも大きく上昇し、物価上昇は長く継続すると認めながらも、来年には収束すると改めて表明。現時点で何らかの政策決定を行えば、 物価上昇がおのずと収束に向かうときに経済に打撃を与えることになると警告した。
その上で、2022年に利上げの条件が達成される可能性は「極めて低い」と改めて表明。ただ23年については同様の確証はできないと述べた。
このほか、賃金の上昇は加速する可能性があると指摘。ただ、ECBは波及効果による物価上昇が長引くとは予想していないと語った。
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