[ドブロブニク(クロアチア) 26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのマクルーフ・アイルランド中銀総裁は、ECBによるあと2回の追加利上げがなおあり得るが、インフレが依然として頑強なため、それ以上の利上げについては議論の余地があると述べた。
ロイターとのインタビューで、現時点での判断では6月理事会での追加利上げが予想されるほか、「7月理事会で再び利上げが行われても驚かない」と指摘。「あと2回の追加利上げが私の主要な選択肢となりそうだ」とした。
市場では6月と7月の利上げが完全に織り込まれている一方、9月の利上げについては見方が分かれている。これについて、マクルーフ氏は今後数回の理事会における市場の織り込みは自身の見解と矛盾しないとした。
欧州経済については、金利上昇に耐えられるほど健全としたほか、リセッション(景気後退)は物価上昇抑制の必要条件ではないと言及。金融政策の影響はすでに出始めているが、「リセッションに陥らずとも目標を達成することは間違いなく可能だ。基調的な動向はかなり力強く、労働市場は健全だ」とした。
一方、コアインフレの上向きの勢いは鈍化しているように見えるが、食品価格など一部の物価圧力はなお高まっているとした。
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