[24日 ロイター] - 独連銀のナーゲル総裁は、インフレ率、特に基調的な物価上昇率が高すぎると指摘し、欧州中央銀行(ECB)は3月以降も大幅な利上げが必要になる可能性があるとの見方を示した。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の合間、ベンガルールでの記者会見で語った。
ユーロ圏の総合インフレ率はピークの水準を大幅に下回っているものの、基調的な物価上昇率は先月、過去最高の5.3%を記録した。ECBの目標である2%を超えた物価上昇が続く可能性が強まっている。
ナーゲル氏は「コアインフレ率は3月以降も非常に高い水準にとどまる見通しで、その後もごく緩やかにしか鈍化しないだろう」と指摘。「3月以降も大幅利上げが必要になる可能性は排除できない」とした。
ECBは既に、3月に50ベーシスポイント(bp)の利上げを行うことを示唆している。市場は夏の終わりまでにさらに75bpの利上げがあると見込んでいる。
ナーゲル氏は、現在の金利水準が景気抑制的だとは思わないと強調した上で、金融引き締めの早すぎる停止は「誤り」との見方を示した。
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