[フランクフルト 3日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が6月と7月に大量のイタリア国債を購入したことが、3日公表のデータで分かった。ECBの新型コロナウイルス危機対策で恩恵を受けている国としてイタリアが目立っている。
ECBはパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の下、360億ユーロのイタリア債券を購入。PEPP枠の19.6%を占め、イタリアの割当量である17%を超えた。
ECBはさらに、デフレに対抗する国を対象とした公的部門証券買い入れプログラム(PSPP)の下、102億ユーロのイタリア債券を購入。PSPPで6月と7月に購入された全体の債券額の4分の1近くを占めた。
PEPPもPSPPも、イタリア国債の購入額はECBのキャピタルキー(加盟国の出資比率に応じた買い入れ割り当て)規定に基づく買い入れ枠を超えている。
イタリアの財政赤字は今年、国内総生産(GDP)の12%に迫る見通し。公債残高のGDP比は157.6%に上る。
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