October 28, 2014 / 7:07 AM / 4 years ago

インタビュー:再増税の延期はアベノミクス失敗宣言=民主幹事長

[東京 28日 ロイター] - 民主党の枝野幸男幹事長は28日、ロイターとのインタビューで10%への消費増税の判断に関して、引き上げを延期するのであれば、アベノミクスの失敗を宣言するのと同じことになるとの見方を示した。

 10月28日、民主党の枝野幸男幹事長は、消費増税の引き上げを延期するのであれば、アベノミクスの失敗を宣言するのと同じことになるとの見方を示した。東京で2012年3月撮影、当時枝野氏は経産相(2014年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

アベノミクスについては、カンフル剤である金融政策と財政出動で(経済の)本格治療をしようとしているとしか思えないと指摘、「目先の効果はほとんどなく、副作用が大きい」と語った。

安倍政権の閣僚に政治資金の問題が相次いで浮上していることについては、政権へのボディブローになるとし、国会での議論などを通じて、自民党が2009年以前の(下野する前の)自民党と変わってないということを明らかにしていく考えを示した。

<アベノミクス維持で消費税上げないのは最悪の選択>

枝野幹事長は、10%への消費税率引き上げ判断について「基本的には(消費増税法の)景気条項の関係だ。今の経済状況をどう評価するのか。きちんと議論しないといけない」とし、「7─9月の数字を分析しないと軽々に(どうすべきかは)言えない」と語った。

そのうえで、「われわれはアベノミクスは失敗だと思っている。アベノミクスが成功なら、景気条項が発動される予定はない」とけん制。さらに「アベノミクスが成功だと(してアベノミクスを)続けながら、消費税を上げないのは最悪だ。消費税を上げられないような経済環境をもたらしている経済政策を維持しながら、景気が良くないから消費税を上げないと(判断すれば)、結果的に財政はますます悪化する。財政も経済も両方悪化する最悪の選択だ」と指摘した。

仮に政府が消費税引き上げの延期を決めた場合はアベノミクスの失敗だとはっきり宣言したことになるかとの問いには「私たちはそう思っている」と明言。アベノミクスを転換しない限り、消費税引き上げを延期しても景気はよくならないと語った。

<アベノミクスの失敗、国民が感じ始めた>

枝野幹事長は、民主党への風当たりが完全に向かい風だった時期と変わって、背中からも風を感じられる状況になってきたとし、そのひとつの理由として「アベノミクスの失敗を国民が感じ始めた」ことをあげた。

さらにアベノミクスについて「金融緩和も財政出動も否定はしないが、カンフル剤であり、本質的な治療ではない。今のところその2つで本格治療をしようとしているとしか思えない」と指摘。消費税引き上げの環境整備として経済対策を講じた場合でも「一時的な効果しかもたらさないし、中間層を壊すという意味で病を重くする。そのことに多くの方が気づいてきているので、一時的にカンフル剤の効果が効いたとしても、今度はそんなに大きな国民の支持は得られないのではないか」と語った。

日銀の追加緩和についても「もちろんやらないよりはやったほうがいいし、手段自体を全面的に否定するものではないが、所詮は時間稼ぎに過ぎない」と指摘。「必要に応じてやらなければいけないが、これ以上やってどれくらい意味があるか」との見方を示した。また、「金融緩和と財政出動がセットになって日銀によるファイナンスという本質になっているので、今の状況では、目先ほとんど効果がなくて副作用だけが大きい」との考えも示した。

副作用に関しては「国家の財政も日銀のバランスシートも脆弱なものになる」とし、結果的に円安となり、経常収支の赤字化が加速化すれば「ハイパーインフレと円の暴落を招くリスクを高めることになる。足元で円が暴落するとは思わないが、将来のリスクは高くなる」と警告した。

<閣僚の政治資金問題、自民党全体の話>

第2次安倍改造内閣が発足してから、政治資金問題などで2閣僚が辞任した後も、閣僚の様々な問題が浮上していることについては「政権へのボディブローになる」とし、「首相の任命責任というより、自民党全体が変わってないという問題だ」と指摘。国会でその点を明らかにしていく方針を示した。

さらに宮沢洋一経済産業相への外国人からの政治献金問題については「宮沢さんの問題ではない。安倍首相の言行不一致の問題だ」と指摘、かつて自民党が野党の時代に安倍総裁が外国人献金問題で民主党議員の辞任を迫った点に触れ、身内でも同じ判断ができるかどうかだとした。

宮沢経産相が東電(9501.T)株を保有していることについては「経産相のオファーを受けたときに、どうしようかと考えるのが普通の感覚だ。日本の国益を考えて東電をよくしようとしても、自分が株を持っているからと疑われること自体、東電にとっても良くないということは、普通の感覚ならば考えると思う」と述べた。

また衆議院を早く解散していただければありがたいとの自身のテレビ番組での発言に関しては「解散を決めるのは政府、首相だ。われわれにとって一番やってもらいたくないときに行われるものだと思わなければいけない」としたうえで、「解散がなければ最長あと2年は今の議席数だ。解散があれば増えるかもしれない。チャレンジするチャンスがあるのだから、それはどうぞということだ」と説明した。

リンダ・シーグ、石田仁志

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