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アングル:新興国発行体、米利上げ前にドル建て起債に殺到
March 14, 2017 / 6:16 AM / 9 months ago

アングル:新興国発行体、米利上げ前にドル建て起債に殺到

[ロンドン 13日 ロイター] - 新興国の発行体が、今年に入ってドル建ての起債に殺到している。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ前で、まだ市場が活況を呈している機会をとらえようという狙いだ。

 3月13日、新興国の発行体が、今年に入ってドル建ての起債に殺到している。写真はドル紙幣。ボスニア・ヘルツェゴビナのゼニツァで昨年11月撮影(2017年 ロイター/Dado Ruvic)

米国債利回りは既に3カ月ぶりの高水準となり、今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げがほぼ確実な情勢。さらに米連邦準備理事会(FRB)は年内に計3回ではなく4回利上げしそうな様相となってきたため、発行体は借り入れコストが跳ね上がらないうちに資金を調達したいと考えている。

UBSの中東欧・中東・アフリカ市場責任者ランコ・ミリック氏は「できるだけ早く起債したいという強い欲求が存在する。市場は今のところ非常に活況だが、いったん(米国の)利上げがあればもはや活況ではなくなるかもしれないという懸念も生まれてきている。政策金利が上がる可能性があるため、起債は遅らせるより早める方が一般的に望ましい」と話した。

JPモルガンによると、年初から8日までの新興国企業だけの起債額で750億ドルに上っている。2月の起債額は330億ドル、ここ数年の月間平均は200億ドルだ。また新興国のソブリン発行体の起債額は385億ドルで、既にJPモルガンが予想する2017年全体の起債額の半分に達した。

一方、トムソン・ロイターのデータでは、年初から10日までの新興国発行体による外貨建て起債額は1370億ドル、うち910億ドルを民間企業が占めた。

UBSのミリック氏の話では、FRBの政策見通しが発行体を急がせているもようで、いくつかの企業は普段なら通期の業績を用意する投資家説明会にとりあえず9カ月の業績を示したという。

同氏は、ロシアのルサール(0486.HK)などを例に挙げて「相当数の企業が前倒しで起債している」と述べた。

    新発債は、資金流入が続く新興国債ファンドに買われている。調査会社EPFRグローバルは、今年になってこうしたファンドに既に差し引きで120億ドルが流れ込んだとみている。

    こうした中でソシエテ・ジェネラルのクレジット・ストラテジスト、レジス・シャテリエ氏は、FRBの利上げ前に低格付けソブリン発行体まで起債に駆け込んだ好例として、ナイジェリア(10億ドル)とエジプト(40億ドル)の案件を挙げた。

    ナイジェリアは2023年償還の既発債に130ベーシスポイント(bp)のプレミアムを乗せる形で発行にこぎ着けた。

    それでも高利回りの新興国債に対する需要は旺盛で、ナイジェリアやエジプト、トルコの案件も含めて応募倍率はかなりの水準となっている。

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