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アングル:新興国株、石油依存は今は昔 IT主役で大幅高
2017年7月3日 / 04:42 / 5ヶ月後

アングル:新興国株、石油依存は今は昔 IT主役で大幅高

[ロンドン 30日 ロイター] - つい最近まで、原油価格が17%も下がれば新興国市場株は真っ逆さまのはずだった。それなのに今年上期の新興国市場株は、2014年以来で最も大きな上昇を演じた。

 6月30日、つい最近まで、原油価格が17%も下がれば新興国市場株は真っ逆さまのはずだった。それなのに今年上期の新興国市場株は、2014年以来で最も大きな上昇を演じた。中国杭州市のアリババ社屋前で2014年11月撮影(2017年 ロイター/Aly Song)

その理由は、新興国市場も他地域の例にもれず、IT(情報技術)によって様変わりしたことにある。

新興国市場の株式はかつて、エネルギー・鉱業企業が中心だった。しかし中国のネット検索大手、百度(バイドゥ)、電子商取引大手アリババ(BABA.N)、ネットサービス大手、騰訊控股(テンセント・ホールディングス)(0700.HK)の頭文字をとった「BAT」が景色を一変させた。

他にも韓国のサムスン(005930.KS)、台湾積体電路製造(TSMC)(2330.TW)、南アフリカの複合企業ナスパーズ(NPNJn.J)などのIT関連企業が株式時価総額の上位を占め、「ニューエコノミー」を形成している。

小規模な企業も合わせると、IT株はMSCI新興国株指数の時価総額の25%を占めて銀行株と並び、エネルギー株の7%に比べるとはるかに大きい。

10年前にはエネルギーが15%強で、ITは12%に満たなかった。

シャルルマーニュ・キャピタルのポートフォリオマネジャー、ジュリアン・メイヨ氏は「新興国市場を巡る最大の神話の1つは、経済がコモディティー、具体的には石油に依存しているというものだが、現実には中国、韓国、台湾、インドの4大国はコモディティーの大きな輸入国だ」と話す。

今年上期には、北海ブレント油が1998年以来で上期として最大の下落となったが、それでもMSCI新興国株指数が17%程度上昇したのは、そこに理由がありそうだ。

同指数はかつて、石油価格と足並みをそろえて上下していたが、昨年からその相関が崩れた。

コモディティー価格の大きな周期、「スーパーサイクル」が退潮に転じた一方で、米IT株は絶好調で新興国のIT株も押し上げている。

<残る石油市場との関係>

とはいえ、新興国市場とエネルギー産業との関係が断ち切られたわけではない。ロシア、コロンビア、ナイジェリアといった国々は今も原油輸出に依存している。事実、原油価格が1バレル=40ドルに向けて下落した6月初めには、底堅かった株価にもきしみが生じた。今年最もアンダーパフォームしたのはロシア株だ。

多くの投資家は、エネルギー企業が約5分の1を占める米ジャンク債市場を、新興国株になぞらえる。こうした社債はビジネスモデルの改善により、2014年当時に比べて原油安に対する耐性が増している。

EMSOアセット・マネジメントの調査責任者、パトリック・エステルーラス氏は「もし石油価格がさらに下げ、米ジャンク債市場でクレジットイベント(債務不履行など)が起こるようなら、新興国市場にも波及しかねない」と話した。

(Sujata Rao記者)

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